Smile
(写真=PIXTA)

好立地の物件を手に入れても、入居者が勝手に集まるようなことはありません。あるいは、安い家賃を設定すれば、黙っていても入居者が決まるというものでもありません。賃貸経営はそれほど簡単ではないのです。

入居者がその物件の存在を知り、実際に見学し、家賃や広さ、設備などを納得して、初めて入居は決まります。この入居者が決まるまでの一連のステップを「入居付け」と言います。そして、それはそのまま空室率に直結するため、経営を左右する極めて重要なプロセスとされます。
そこで今回は、物件選び以上に重要度が高いとまで言われる「入居付け」について学んでいきましょう。

入居率は、入居付け業者さんの腕次第

1. 広告は入口に過ぎない
入居者募集というと、物件広告を連想する方が多いはずです。現在ではPCやスマホで物件検索する方が多いので、まずは大手検索サイトに物件情報を載せてもらい、さらに実店舗を構える業者に物件情報を流すなどが入居者募集の方法と考える方も多いでしょう。

確かに、物件の存在を知らせるという意味で広告は大切です。しかし、入居者付けという視点では、広告は単なる入口に過ぎません。実際には、物件を案内し、家賃などで迷っている入居希望者が納得することで、初めて契約は成立します。これが入居付けで、多くの場合、仲介会社や賃貸管理会社のスタッフが行います。しかし、最近では、入居付けだけを専門に行う会社も登場しています。

2. どんな物件にも一長一短はある
仮に、立地が良くて築浅で、比較的広いという物件があったとします。こんな優良物件ならすぐに入居者が見つかると思うかもしれません。しかし実際には、優良物件は家賃が高く設定されます。どんな物件にも必ず「一長一短」があり、入居希望者が、「長所が短所を上回る」と納得しなければ、契約は成立しません。