NYSE

NYダウの6月6日終値は16,924ドル28セントと連日で過去最高値を更新しています。ダウ平均はこの1週間では約200ドルも値上がりしており、これで3週連続100ドル以上の上げ幅となりました。アメリカの株式市場は好調を持続していると言ってよいでしょう。一方、アメリカの10年国債利回りは2.597%となっています。株式市場が過去最高値を更新する中、なかなか米国債利回りが上がってきません。つまり株高と債券高が同時に起こっているというわけです。

この動きに疑問を感じる人も多いと思います。なぜならば、株式と債券は逆に動くことがセオリーと考えられてきたからです。今のような株式市場も高い、債券市場も下落しないという事態はこれまでのセオリーに当てはまりません。しかし、これがそれほど不可解なことだとは思いません。なぜならば、2つの原因が考えられるからです。1つは「量的緩和により資金が市場に溢れている」こと、そして2つ目は1つ目の理由に連動しますが「FRBが国債を購入するという安心感がある」ということです。

リーマンショック後、アメリカも日本と同じように量的金融緩和を行いました。投資家は保有しているお金をどこかに投資をして収益を上げなければなりません。そういった状況の中で、原油や金の価格は比較的安定していますし、食糧関係の商品はどこまでも上がるということはありません。そして、勢いのあった中国にも2013年の終わりごろから偏重が見られ、不動産などは投資できるような対象ではなくなりました。このような状況の中で、残った選択肢として考えられるのが、やはり流動性の高い株式と債券であるのではないかということです。

そして、もう1つの理由ですが、国債に関しては巨大な買い手がいます。それがFRBです。現在、FRBは量的緩和の縮小を開始していますが、止めたわけではありません。短期で利益を上げようとすれば、買ってくれる人がいるという安心感の中で少しでも利益を上げようとするために先回りして買うという行動を起こす投資家がいてもおかしくはありません。この理由に基づけば、量的緩和が終了するときに何らかの動きがあると予測できます。当面はFRBの量的緩和終了時期が注目点になりそうです。

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