東芝、自動運転関連銘柄として人気化

今回は「信用買い残増加」上位10社の中から東芝、ガンホー・オンライン・エンターテイメント、三菱自動車の3銘柄を取り上げたい。

東芝は電機大手。不正会計問題で社会的な波紋を広げ、業績が悪化した。不正が行われていた当時の経営トップ3人を証券取引等監視委員会が任意で事情聴取していたことが明るみになっている。

東芝は不正会計問題を経て構造改革を進めている。来年3月にはテレビやパソコンを開発してきた青梅事業所を閉鎖すると発表した。

一方で、将来の事業基盤作りに向けた取り組みも進めている。このほど車載画像認識プロセッサーを使用した自動運転システムを開発し、愛知県の公道で実証実験を開始した。旬のテーマである自動運転の関連銘柄として人気化した。

ガンホー、スマホ向け新ゲームを材料視

ガンホー・オンライン・エンターテイメントはオンラインゲームの運営会社。過去にはソフトバンクグループが筆頭株主だった時期もあったが、自社株TOB(株式公開買い付け)の結果、現在は合同会社ハーティスが筆頭株主となっている。ハーティスは、創業者の孫泰蔵氏(ソフトバンクグループ創業者孫正義氏の弟)の資産管理会社である。

ガンホーの業績は足元は低迷している。同月28日に公表した2016年1~9月の連結純利益は前年同期比37.8%減となった。

そうした中、ガンホーの株価は10月20日に急上昇した。スマートフォン向けロールプレイングゲーム「セブンス・リバース」のサービス開始を発表したことが材料視され、業績向上への期待感が高まった。

三菱自動車、ゴーン氏の手腕に対する期待高まる

三菱自動車は燃費不正など度重なる不祥事で経営が混乱したが、ルノー・日産アライアンスの一員に加わることで決着した。

10月19日、日産自動車の社長兼CEO(最高経営責任者)のカルロス・ゴーン氏が三菱自動車の会長を兼務すると報じられたことで、三菱自動車株に買いが集まった。

ちなみに、同社が28日に公表した9月中間決算は純損益が2195億円の赤字となったが、株価は現在もゴーン氏の会長兼務の報道が出る前の水準(18日終値484円)を上回っている。日産自動車を再建したゴーン氏の手腕に対する市場参加者の期待の高さが読み取れよう。(ZUU online 編集部)

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