ファインデックス、通期業績予想の下方修正を嫌気
今回は東証1部「10月の値下がり率」上位10社からファインデックス、日本トリム、ローツェを取りあげる。
ファインデックスは愛媛県松山市に本社を置く医療システムメーカーである。10月初頭につけていた1600円台からじりじりと弱含むなか、27日には2016年12月期通期の単体純利益を4億5000万円(従来予想8億円)に下方修正した。
取引先である医療機関の事情による来期への納入期の先送り、放射線領域での売り上げ計画の未達などで減収となり、利益も縮小した。株価は翌28日に見切り売りが殺到し、ストップ安となった。
日本トリム、中間決算が投資家の期待に届かず
日本トリムは大阪府大阪市北区に本社を置く電気機器の企業。アルカリイオン整水器などを主力とし、人工透析への応用などの医療分野にも取り組んでいる。10月27日にはインドネシアでミネラルウォーターのボトリング事業を強化し、ペットボトルの生産能力を2倍にすると発表した。
日本トリムが27日大引け後に発表した9月中間の連結決算は、売上高が前年同期比9.2%増の81億2200万円、営業利益が同15.0%増の17億6500万円、純利益が同15.0%増の11億8200万円。2017年3月期通期は従来予想を据え置いた。
投資家は期待に届かない結果と受け止めたようで、翌28日には見切り売りが先行して株価は急落した。
ローツェ、好業績でも期待未達で失望売り
ローツェは広島県福山市に本社を置く機械メーカー。半導体や液晶工場に導入されるウエハーやガラス基板の搬送機器を製造している。
10月11日に9月中間連結決算を発表。売上高は韓国子会社で受注したディスプレイ製造装置の売上計上時期が10月以降に先送りとなった影響で従来の会社計画を下回った。しかし、営業利益はウエハー搬送機を生産するベトナム子会社での稼働率向上などにより計画を上回る21億4800万円(前年同期9億3500万円)に拡大。通期予想については売上高、営業利益ともに上方修正した。
同社はもともと4~6月に好業績だったこともあり、さらなる上振れを期待していた向きからの失望売りが相次いだ。月初に2300円台だった株価は一時1700円割れ寸前まで下落。月末にかけては下げ渋っているが底値確認に時間がかかる可能性もある。(ZUU online 編集部)
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