エルニーニョ現象,厳冬,関連銘柄
(写真=PIXTA)

2016年11月11日、気象庁は10月時点でラニーニャ現象が発生しているとの見解を示した。今後の見通しとしては、冬にかけてラニーニャ現象が続く可能性が高いという。エルニーニョ現象を知っている人でも、ラニーニャ現象の説明ができる人はそうはいない。一体どんな現象で、どのような影響をもたらすのかを解説した上で、関連銘柄の情報を整理しよう。

「厳冬」になりやすいラニーニャ現象

エルニーニョ現象は、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけての海域で、海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象のことだ。ラニーニャ現象というのはこれとは逆に、同じ海域で海面水温が平年より低い状態が続く現象のことで、どちらも世界中の気象に異常をもたらすと言われている。

気象庁の発表によると、現在すでに発生しているとみられるラニーニャ現象は、今後冬にかけても続く確率が60%と、平常の状態になる可能性の40%を上回っている。ラニーニャ現象下の日本は、「猛暑厳冬」になりやすい傾向がある。冬季は西高東低の気圧配置が強まり、気温が低くなる傾向があるというわけだ。なお、エルニーニョというのはスペイン語で「男の子」、ラニーニャは「女の子」を意味している。

厳冬に備える商材が揃っているホームセンター

雪が降ると、TVのニュース番組には必ずと言ってよいほど、雪かきスコップがホームセンターの店頭からあっという間に姿を消したり、長靴や作業用手袋が飛ぶように売れたりしている光景が映し出される。また、寒さが厳しくなってくると、ペット用の暖房マットや灯油など、何かとホームセンターのお世話になる機会が増える。

ホームセンターの銘柄には、DCM <3050> 、スーパーV <3094> 、リック <3147> 、ジョイ本田 <3191> 、サンデー <7450> 、キムラ <7461> 、コーナン商事 <7516> 、ドンキーHD <7532> 、ハンズマン <7636> 、ケーヨー <8168> 、島忠 <8184> 、MrMax <8203> エンチョー <8208> 、コメリ <8218> 、Olympic <8289> 、ジュンテンドー <9834> 、アークランド <9842> 、マキヤ <9890> 、カンセキ <9903> 、バローHD <9956> 、セキチュー <9976> などがある。

クルマ関係の防寒グッズにも注目

クルマ関係でまず念頭に浮かぶのが、スタッドレスタイヤだ。カー用品を扱っている国内最大手のオートバックスセブン <9832> や2位のイエローハット <9882> などの銘柄には直接的な影響がありそうだ。

また、路面の凍結防止剤である塩化カルシウムを製造しているのは、ソーダ化学からスタートして、今や半導体用の多結晶シリコンでは世界大手となっているトクヤマ <4043> や、ソーダ灰をトクヤマとの合弁に移管したセントラル硝子 <4044> などのメーカーだ。