君の名は。,聖地巡礼,聲の形,経済効果
©大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会

大ヒット中のアニメ映画「君の名は。」(新海誠監督)の舞台は岐阜県飛騨市。実は今年は同作品に限らず、岐阜県を舞台またはイメージとした作品がほかにもある。たとえば「ルドルフォとイッパイアッテナ」(榊原幹典監督)は岐阜市、「聲の形」(山田尚子監督)は大垣市だ。

このところ、アニメ作品の舞台となった実在の場所をファンが訪れる「聖地巡礼」が話題になっているが、特に今年は岐阜県がその経済効果の恩恵にあずかっているわけだ。

そこで岐阜市に本社を持つ地方銀行・十六銀行の100%子会社であるシンクタンク十六総合研究所が3作品による経済効果を調査して発表した。

経済効果は興行収入に加えて聖地巡礼も

アニメ映画は高い興行収入でも知られている。「君の名は。」が公開されるまでは、アニメ映画国内興収の歴代1位は「千と千尋の神隠し」(2001年308億円)、2位が「ハウルの動く城」(2004年公開、196億円)、3位が「もののけ姫」(1997年公開、193億円)と歴代3位までをスタジオジブリ作品が占めていた。そこに2016年公開の新海誠監督「君の名は。」が200億円超えが確実となったわけだ。

アニメ作品の舞台になった場所を訪れることを、本来は宗教的な意味で使われるが「聖地巡礼」と言われることが多い。聖地巡礼はその土地に多かれ少なかれ経済効果を生み出す。具体的には作中に登場した飲食店に食事したり、遠方から来ている人は宿泊したりする。

聖地巡礼による経済効果は数百億円

十六総研が冒頭に挙げた3作品による経済効果を調べたところ、消費額は229億5100万円で、総効果は252億9600万円だという。これを雇用効果に計算し直すと2811人分にもなる。

調査はネットでアンケート形式で行われた。映画鑑賞・聖地巡礼状況に関する調査は全国の20歳から69歳までの男女1万人に、聖地巡礼者動向調査は3作品を見て岐阜県を訪れた414人に実施した。いずれも10月末に行われ、発表は11月14日だったため、経済効果の数字はもっと大きくなっているはずだ。

この中で「君の名は。」による巡礼者数は約75万人になっており、割合にして約72.6%だ。これから逆算すると、本作による経済波及効果は約1億8364万円に及ぶと推測される。

この経済効果の計測は直接効果と第1次波及効果、第2次波及効果から計測している。聖地巡礼客向けにサービスを展開できれば、より高い経済効果も期待できるかもしれない。

アニメ映画の経済効果はその興行収入だけとは限らない。聖地巡礼として作中の舞台にも恩恵があるため、それをビジネスチャンスの1つにしたいものだ。(吉田昌弘、フリーライター)

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