財形貯蓄,金利
(写真=Thinkstock/Getty Images)

財形貯蓄はいくつかのメリットがあり、会社の福利厚生として用意されているのであれば選択肢の一つになる。ただし、その商品については各企業によって異なる。場合によっては自身で資産運用を行ったほうがいい場合もあるが、住宅購入を少しでも考えている人は財形貯蓄を検討するのもいいだろう。今回は、財形貯蓄の金利について解説していく。


財形貯蓄とは

財形貯蓄とは「勤労者財産形成貯蓄制度」の略称であり、勤労者の貯蓄や持ち家の取得促進を目的とした貯蓄制度である。財形貯蓄は個人で加入することはできず、勤務先が福利厚生の一環として財形貯蓄を導入していなければ利用できない。勤務先が財形貯蓄を用意していれば、任意で個人が申し込みをすることにより加入できる。加入すると給与から一定額が天引きされ、その分を勤務先企業が金融機関に送金する。いわば、会社を通した預金制度である。

財形貯蓄には目的に応じて、一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄の3種類がある。一般財形貯蓄は、用途は限定されていない。財形住宅貯蓄は、自身のマイホーム購入や建築、リフォームのための資金を貯めることを目的としている。財形年金貯蓄は、老後の資金を貯めることを目的としたものだ。財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄には税制面でのメリットがあるが、それ以外の用途で資金を引き出す場合にはその税制面でのメリットを受けることができないのだ。

財形貯蓄の利子と税金

通常の積立定期預金や他の金融商品の場合、利子分が「利子所得」として課税の対象となることはご存じだろう。財形貯蓄は、元本550万円までの利子は非課税になるというメリットがあるのだ。ただし、その対象は財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄の2つだけである。また、それらに加入している場合にはそれらの合計額が550万円以下でなくてはならないので注意してほしい。うまく活用すれば貯蓄に加え節税対策にもなるので、明確な目的をもった貯蓄を行いたいという方には魅力が大きいだろう。

一般財形貯蓄にはその税制面でのメリットはなく、途中で他の財形貯蓄への変更もできない。反対に、財形住宅貯蓄や財形年金貯蓄の場合には、定められた用途以外で資金が必要となっても、遡って5年間の利子分に対する課税額を支払えば解約して自由な用途で利用できるようになる。

つまり、これからマイホーム購入の可能性があるのであれば財形住宅貯蓄を選択しておけば、住宅取得のために利用するなら利子分は非課税であるし、もしその他の用途で資金を引き出す必要が生じても対応が可能である。

各銀行の財形貯蓄の金利を比較

財形貯蓄制度は勤務先企業が用意するものであり、その選択肢は勤務先により異なる。ここでは、都市銀行2つの商品を比較してみよう。金利や条件の詳細については勤務先の担当部署に確認してほしい。

みずほ銀行

期日指定定期預金での預け入れ扱いとなるため、金利は0.010%(2016年12月24日時点)である。

三菱東京UFJ銀行

一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄とも、自動継続扱いの期日指定定期預金またはスーパー定期(5年・10年)としての預け入れになる。スーパー定期の金利は、金額によらず0.010%(2016年12月24日時点)である。

その他、各信用金庫などでの取り扱いもあるが、金利に関しては都市銀行同様、期待できるほど高くないことも考えられる。

金利計算のシミュレーション

勤務先企業がみずほ銀行の商品を取り扱っており、先ほどの金利0.010%が適用されるとして、上限550万円の預金を固定金利10年間で預け入れを行った場合のシミュレーションをしてみよう。1年で55万円の預金を行うことになるので、1年での金利は以下のようになる。

55万円×0.0001=55円

55円×10年=550円

(金利計算が単利の場合)

この550円分が非課税となるが、「利子で増やす」というほどには期待できない額だといえるだろう。他の商品で、高金利の財形貯蓄の取り扱いがないかなど、勤務先に確認してほしい。

ただ、実は利子非課税以外にもメリットがある。それは、「財形住宅融資」という制度だ。これは、住宅購入などの資金として住宅金融支援機構から融資を受けられる制度である。これは、いずれかの財形貯蓄を1年以上続けており、申し込み前2年以内に財形貯蓄の預け入れを行っており、申し込み日の残高が50万円以上、勤務先から住宅手当などの負担軽減措置を受けられる方が申し込み可能である。こちらのメリットが大きいという人も多いだろう。

金利はおまけ

財形貯蓄のメリットはいくつかあるが、金利については選ぶ商品次第で、どちらかといえば「確実に貯める」という側面が強い制度だともいえる。確実に貯める資金を増やしつつも、それ以外の資産運用についても勉強し、資金を増やすことにも目を向けていただきたい。誰でも利用できる制度ではないので、メリットが大きいと思う場合には十分に検討したうえでしっかりと活用してほしい。(ZUU online 編集部)

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