奈良県・吉野は割り箸発祥の地
割り箸は江戸時代に使われ始めたといわれます。割り箸発祥の地が奈良県南部の「吉野」(吉野郡下市町)とされるのをご存じでしょうか?
奈良県といえば「大仏と鹿」をイメージする人が多いでしょう。しかし、それはあくまで奈良県北部のこと。奈良県の南部には急峻な山岳地帯が広がっており、「吉野」はこの大和南部地帯を指す言葉です。(より正確には口吉野と奥吉野に分かれますが)
『日本書紀』に天皇が吉野で狩りをした記述があるほどの故地ですが、古くから木材の産地としても知られています。特に「吉野杉」「吉野桧」は日本三大美林とされ、曲がりが少なく光沢のあるつややかな材質が特徴です。
江戸時代には吉野杉を用いた酒樽作りが盛んで、その端材を使って割り箸の制作が考案されたといわれます。奈良県にある「吉膳」では、現在でも「吉野杉」「吉野桧」の間伐材や建築余材を用いた最高級の箸・割り箸を制作・販売しています。
吉野産無垢材から作られる美しい箸
「吉膳」は吉野産無垢材にこだわった箸作りを行っており、吉野杉、吉野桧のすがすがしい香りと、しっとりと手になじむ感じ、色つやの良さを特徴とする箸を生み出しています。吉膳の素晴らしい箸をピックアップしてご紹介します。
樹齢400年以上の吉野杉の赤身部分を用いて手作りされた箸。木目の美しさは特筆すべきもので、滑らかな手触り、歴史の重みを感じさせる独特の光沢と色つやを備えています。材料が特殊なため、入手できたときしか制作されません。
樹齢130年以上の吉野杉の赤身部分を用いて手作りされた箸。先端部を特に細く加工しており、持ちやすく、小さいものでもつかみやすくなっています。また、吉野杉の良い香りが楽しめる箸でもあります。
樹齢130年以上の吉野杉の赤身部分を材料にしたもの。卵中箸は、別名一本利休ともよばれ千利休が考案し愛用した箸として知られています。箸の両端を丸く削り、中央部分を持ちやすく平たく削った形状をしています。美しい光沢があり、柾目も細かく、赤杉の香りが素晴らしく「箸の王者」というべき存在。会席料理には欠かせない箸です。
吉野桧の白木部分を使用した特注品の角箸です。後端が四角錐の形状をしており、それがアクセントになって品の良い感じを与えます。社寺関係の祭祀用のほか、一般でも使用されています。
樹齢130年以上の吉野杉を材料に手作りされた箸。吉野杉の特徴である真っすぐな木目が美しい逸品です。後端を「鋭3角カット」という加工が施されており、これによって木目の美しさが際立ちます。
驚くほど軽くて使いやすく、香りも良い
「吉膳」の箸を手に取ると、まずその軽さに驚きます。軽いのですが、しっかりとしており、優しく手になじむ感じは大量生産の箸とは一線を画します。また真っすぐで密な木目の美しさ、杉・桧の香りが、視覚と嗅覚を刺激せずにはいられない箸です。現在では厳選した酒樽作りの樽丸材や、建材として伐り出された原木の端材を利用して作られていますが、上記のとおり「樹齢400年以上の木」が利用されるときにしか材料が入手できない、プレミアが付くような箸もあるのです。
日本人は昔から箸を使って食事をしてきました。「吉膳」の美しい箸には日本人のDNAに訴え掛けるかのような魅力があります。食事の際の気分もずいぶん違いますから、良い箸を使ってみるのはいかがでしょうか。
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写真提供:吉膳
(提供: プレミアムジャパン )
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