資産運用と聞くと、初心者は特に「リスクがある」「損をする」というイメージが浮かんでしまうかもしれません。確かに、投資にリスクはつきものですが、賢く運用すれば貯金の利子とは比べ物にならないくらい大きなリターンが得られることもあります。今回は、そんな資産運用を少しでも安全に行うコツについてご紹介します。
運用するより自分の資産を守りたい?
株式投資・投資信託・不動産投資など、積極的に資産運用している人の中には、投資そのものや経済の仕組みに興味があり、資産運用のプロセスを楽しみたいという人もいます。しかし、ほとんどの方が、プロセスよりも資産を増やすことに重きを置いているのではないでしょうか。
資産を増やそうと考えたときに、懸念されるのは逆に資産が減ってしまうことです。貯蓄は、元本保証のない投資よりも安全にお金を蓄えておくことができますが、低金利の現在では利息は微々たるものです。貯蓄だけで資産を増やすには限界がありますし、貯蓄で安全にお金を貯めていても、インフレーションが起これば資産の価値は目減りするでしょう。
そこで考えたいのが、積極的な資産運用です。自分の資産を守るために貯蓄に固執するのではなく、資産を守るために、貯蓄以外の方法を考えてみてはいかがでしょうか。
資産運用の「リスク」とは
資産運用について調べてみると、まず目につくのが「リスク」という言葉です。リターンと対になる言葉で、多くの方が「リスク=危険」という意味だと認識しているでしょう。しかし正確には、投資において「リスク」とは「不確実性」のことをいい、不確実性とは投資によって得られる利益の振れ幅を指しています。つまり、資産運用にはリスクがあるといっても「資産運用=危険=損をする」というわけではないのです。
資産運用にはリスクだけではなく、リターンがあります。一般的に、リスクの大きいものほどリターンが大きく、リスクの小さいものほどリターンが小さくなります。資産運用を始めるときは、まずはどれくらいのリターンを目指したいのか、どれほどのリスクまで許容できるかといった観点で始めてみましょう。
初心者の場合はリスクに慣れていないこともあり、少しの損も出したくないと考えがちです。そのため、まずはローリスク・ローリターンの資産運用から始めてみることをおすすめします。市場や取引に少しずつ慣れていけば、自分なりの資産運用方法を確立できるでしょう。
自分に合った資産運用を選ぶには
資産運用といっても、やり方は資産状況や投資スタイルによって変わります。積極的に大きなリターンを得たい人は株の短期売買やFXに挑戦する傾向がありますが、少ないリターンでも長期的かつ安全に運用していきたい人は、リスクの低い投資方法を選びます。どうしてもリスクが怖いという人は、リスクが低い金融商品の中から自分に合ったものを選択しましょう。
一般的に初心者が取り組みやすいのは、投資信託です。投資信託とは簡単に説明すると株の詰め合わせ金融商品のことです。1つの金融商品に投資するのではなく、複数の企業の株や社債などに投資できます。
株式投資の場合、購入単価が決まっているので、まとまった額のお金を用意する必要があります。反対に、投資信託なら1口1万円ほどから購入でき、積み立てタイプの場合は月々1,000円から始められるものもあります。プロのファンドマネージャーが運用し、分散投資ができるのでリスクを軽減でき、初めての方にはおすすめの運用方法です。資産運用では、投資対象や投資時期を分散させることで、リスクの軽減効果がありますので、まさに投資信託は初心者には最適な運用方法といえます。
ローリスクな資産運用から始めてみよう
「リスク」と聞くとためらってしまうかもしれませんが、資産運用はリスクだけではなくリターンも期待できます。まずはローリスクな資産運用を始めることで取引に慣れ、徐々に資産を増やしていきましょう。