不動産投資を行う際、ローンを利用する人は多いでしょう。このときに迷うのが金利の選択です。

金利には変動金利と固定金利があります。それぞれを比較しながら、どちらを選択するべきか迷ったときの判断基準についてお伝えします。

変動金利と固定金利の違いは?

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(写真=travellight/Shutterstock.com)

金利は、住宅ローンや不動産投資ローンの他、学資ローンやマイカーローンなど、あらゆる金融商品で借り入れを行う際に用いられます。金利には大きく分けて2種類あり、景気などの世の中の動きに対応して変動する変動金利型と、借りたときのままの金利で固定される固定金利型(全期間固定金利型)があります。

変動金利型における金利の変更は、世の金利が上昇すれば上げられ、下降すれば下げられるというものです。一方固定金利は借りたままの金利ですので、金利が下がっても高い金利のままになります。

変動金利と固定金利どちらが得か?

それでは変動金利と固定金利どちらが得なのかですが、投資と同じく先を読むことは難しいため、どちらが得であるという明確な答えはありません。それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、自分にはどちらが合っているのかを判断することが必要となります。

変動金利のメリットは、金利が低いときに借りると返済総額が有利になる場合があります。また、金利の変動によって借りたときよりも金利が下がることがありますので、借りたときに想定した総支払い額よりも少なくなる場合があります。

ただしメリットはリスクでもあります。金利の変化の影響を受けるということは、金利が上がった場合のデメリットも考えておかなくてはなりません。なぜなら、借りたときに金利が低くても、金利の変動によって上昇する可能性もあるためです。

住宅ローンや投資ローンの場合は高額になり長期的に返済していくため、金利が低い時期から高い時期に移行する可能性が高くなります。さらに金利は一定期間で見直されるため、総返済額を把握することができず、返済計画を立てるのが難しくなります。

固定金利のメリットは、借りたときからずっと金利が一定のため、完済時期と月々返済していく金額を把握することができる点です。そのため返済計画が立てやすく、ライフプランに応じて資金計画を立てることも可能になります。

その反面デメリットとしては、固定金利の場合は変動金利に比べて高めに設定されていることが多いこと、景気変動によって金利が下がったとしても金利がそのままであるため、定期預金などの利率が下降してもローン金利はそのままで不利だということが挙げられます。不景気の場合は収入額も伸び悩むことが多いため、返済が大変になるケースも予測されます。

どちらを選ぶべきか、その判断基準は?

例えば、子どもの教育資金がかかるなど、これからの資金計画をきちんと立てていかないと家計が苦しくなる、予期しないリスクに備えたいなどという場合は、固定金利を選んだうえで資金計画を立てると安心です。

これに対して、変動金利は金利動向を生かして余計な利息を払わずに返済したい、収入や貯蓄に余裕があるといった人向けです。繰り上げ返済によって返済額や返済期間を減らすことも可能です。また3年・5年・10年固定といった期間のみ固定となる一定期間固定型ならば、将来的に子どもが独立する、退職金などまとまった額の収入が見込まれるといった場合におすすめです。

また、近年ではローンの借り換えを推奨する金融機関も増えてきています。借りたときより低い金利に借り換えをすることによって負担が減らすことができます。手続きなどの諸費用が掛かるため慎重に検討する必要がありますが、一つの手段として頭に置いておきましょう。

自身に合った金利選びを

ローンは高額なお金を借りることになるため、金利の少しの差によって総返済額がかなり異なることになります。変動金利と固定金利のどちらが得をするかというのは一概には言えませんが、それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで、ライフプランや資産状況などに合わせて賢く利用するようにしましょう。(提供: 不動産投資セミナー

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