北海道南西部の大きな湾、内浦湾とも呼ばれる噴火湾の名物ホタテ漁が不漁であることが分かった。最終的な水揚げ量は平成で最低の1万4000トンほどにとどまる見込みで、不漁だった前年同期比の3割ほどというありさまで、浜値も1キロ当たり600円前後と前年の2倍に高騰している。

漁業関係者によると、原因は2016年8月の台風10号による大きな被害とともに、養殖施設を増やしすぎたことだという。十分な仕入れができない豊浦町など地元加工業者は、経営が圧迫されていると嘆いている。

不漁の原因は台風10号と養殖イカダの増やしすぎ

台風被害
(写真=Schwabenblitz/Shutterstock.com、一部加工)

北海道新聞によると、道内ホタテの集散地である噴火湾で、ホタテは今季(2016年10月〜17年5月)、主力の2年貝の水揚げ量が3月までに約1万587トンにとどまっている。

噴火湾はオホーツク海に次ぐ道内第2位のホタテ産地であり、いかだを組んで海中で養殖している。ところが2015年秋ごろからホタテが弱って死ぬ被害が続出している。道漁連によると、一部業業者が養殖イカダの数を増やした結果、貝の密度が過密になったことが原因だ。さらに台風10号の影響を受けて、貝が落ちたりロープが絡まったりして大きな被害が出た。

ホタテ加工業者でつくる北海道ほたて流通食品協会(札幌)によると、加入する全道364社中100社が渡島、胆振管内の噴火湾沿いに集中しており、地域への影響は深刻だという。加工業者の中には対岸の青森産を求める動きが出ているが、森町の水産加工会社員は「ネットワークがなく仕入れは難しい。原料がなければ仕事にならない」(北海道新聞)と肩を落としている。

2016年漁業生産速報では記録的不漁