千葉銀行 <8331> と武蔵野銀行 <8336> が4月17日、新会社「千葉・武蔵野アライアンス株式会社」を折半出資で設立した。共同持ち株会社ではなく、独立した経営を維持する経営モデルが特徴。両行はすでに2016年3月、「千葉・武蔵野アライアンス」として資本、業務両面で包括提携してきた。今回はその発展的関係強化による会社設立である。

合併・経営統合によらない地銀統合モデル

千葉銀行,武蔵野銀行
(画像=Webサイトより)

新会社は両行経営陣による「アライアンス推進委員会」を設置して全体的な方針や戦略、組織的な提携施策を検討する。新会社は、両行から500万円(50%)、併せて1000万円が出資される。

千葉銀行の佐久間英利、武蔵野銀の加藤喜久雄両代表取締役(頭取)が共同代表に就任、両行間の提携契約に基づく共同事業の調査・研究、提言、各種情報提供などを行う。

両行は、首都圏の中核を成す千葉・埼玉両県に根差す金融機関である。同地域は人口増が続き、東京オリンピック・パラリンピック開催も控えて、さらなる発展が期待される有望マーケットとして期待されている。メガバンクの進出も目立ち、小売業やIT企業なども続々参入している。

両行は競争の激しいこの地域で、地銀として生き残りを目指すとともに、経済活動が活発になる有望マーケットへの金融チャンスをつかむ新しい形の連携を探ってきた。その結果、独立経営を堅持して、地域の顧客基盤やブランドを活かす新たなチャンスと判断したわけだ。

千葉銀の佐久間頭取は1年前、「5年間で100億円の効果を試算している」と語っていた。しかし武蔵野銀の2016年4-12月期決算は、連結純利益が11.2%減の80億4900万円、千葉銀の17年3月期の経常利益は9.4%減の775億円といずれも減益。財務状況を見る限り、事業が順調だとは言えない。

地銀統廃合は加速傾向

地銀の統廃合はこの2,3年一段と加速している。首都圏では2016年、横浜銀行と東日本銀行の統合によるコンコルディア・フィナンシャルグループ、常陽銀行と足利ホールディングスの統合による北関東連合が発足した。持ち株会社という既定の路線による統合である。17年に入っても、3月までに全国ですでに3件の再編が進んでいる。

地銀統合の背景には、3つの要因があると分析されている。日本銀行によるマイナス金利政策によって、収益力が低下し、経営環境が厳しくなっていること。加えて、少子高齢化に伴う人口減少が地銀の経営環境の悪化に拍車をかけていること。そして特に地方における人口減少のペースが速く、地元経済の活性化が進まないことである。統合・合併によらない今回の試みは果たして地銀の経営を好転させるきっかけとなるのだろうか。(ZUU online編集部)

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