ゴールデンウィークがいよいよやってくる。旅行に行く人や家でゆっくり休む人等それぞれの楽しみ方があると思う。しかしせっかくの大型連休はビジネス書を読み、自己研鑽に励むのもおすすめだ。そこで今回は、2017年1月から3月までに発売された注目のビジネス書を紹介する(価格は紙版、税込み)。

経済のしくみは地理にあり

書評,ソフトバンク,PDCA
(画像=Webサイトより)

『経済は地理から学べ!』
(宮路 秀作著、ダイヤモンド社、1620円)

経済の仕組みを解説するビジネス書の大半はこれまでの歴史や政策等の観点から経済についての考察を行なうものだ。しかし本書『経済は地理から学べ!』は地理という全く異なった観点から経済の本質に迫っている。

著書の宮路秀作氏は代々木ゼミナールで地理の講師としても活躍しており、地理に関しての著書も数多く執筆している。そんな地理の専門家が今回経済の仕組みを解き明かす上で地理を中心に経済を考察していくのが本書だ。

地理を学ぶということは、地形や気候だけを学ぶことではなく、農業や工業、通信、人種、民族、宗教、言語など多くの事が関係する。それらを踏まえ本書では地理からのアプローチで経済について詳しく解説している。

なぜトランプ大統領がTPPから離脱するのか、土地も資源もない日本がなぜ経済大国になれたのか、イギリス料理がまずいと言われる本当の理由など幅広い分野を地理の観点から解説している。

これまでニュースや新聞、インターネットなどで報道されているような情報を中心に経済について理解していた方に、本書は地理というその地域の土台をなす要素から経済を考えるきっかけを提供してくれる。経済の本質を地理から理解できるおすすめの1冊である。

連休明けから仕事のスピードを上げるために

『孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきた すごいPDCA 終わらない仕事がすっきり片づく超スピード仕事術』
(三木 雄信著、ダイヤモンド社、1512円)

配置転換や新入社員の入社など、普段より心なしか慌ただしい時期である。新年度入りもし、心機一転仕事に取り組んでいる方も多いかもしれない。しかし仕事がなかなか終わらない、仕事が回っていかない、成果が出ないと、なかなか新年度でも苦労しているビジネスパーソンも多い。そんなビジネスパーソンにおすすめするのが『孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきた すごいPDCA 終わらない仕事がすっきり片づく超スピード仕事術』である。

本書の著者は長年ソフトバンクの社長室長として孫正義社長の下で働いてきた。経営者として有名な孫正義社長の下、ナスダック・ジャパンや日本債券信用銀行(現・あおぞら銀行)などの企業買収や、マイクロソフトとのジョイントベンチャー、ブロードバンド事業等のプロジェクトマネージャーとして活躍している。

著者はこれらのプロジェクトを進行していくうえで孫社長から言い渡されたむちゃぶりをすべて解決してきた。そのむちゃぶりを解決するために大いに役立ったのが本書で解説している高速PDCAである。

ビジネスパーソンであればPDCAという言葉は誰しもが聞いたことがあるだろう。しかし本当にPDCAの考え方を使いこなしているビジネスパーソンがどれだけいるかは未知数だ。本書は学問的なPDCAではなく、仕事の現場で本当に活用できるPDCAとして高速PDCAについて解説している。

連休明けから本当の意味でのPDCAを実行し、仕事の効率を高めたい方にはぜひ読んでいただきたい1冊だ。

部下を育成する立場の人は必見

『フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術』
(中原 淳著、PHP研究所、940円)

今年の流行語になる可能性もうわさされている「忖度」という言葉、良き日本の文化であるが、実際のビジネスの現場では相手の忖度を待っている余裕が無い場合も多い。特に部下の育成となると、こちらから様々な苦言を呈することも覚悟しなければならない。

そんな部下や職場の同僚などに対してフィードバックという形で耳の痛いことを伝える技術を解説しているのが『フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術』だ。

本書では日本企業ではあまり知られていない人材育成法である「フィードバック」について基礎から丁寧に解説している。そもそもフィードバックとは、成果のあがらない部下などに耳の痛いことを伝え、仕事を立て直す技術の事だが、ただ部下に文句を言えば良いというものではない。

正しいフィードバックの技術を身に付けることによって、いまいち成果が上がらない職場でも人が育ち、成果も自ずからついてくるという素晴らしい効果が期待できる。部下がいる立場の人にはぜひ読んでもらいたい1冊だ。

今回紹介したビジネス書はいずれも2017年1Qに発売された注目のビジネス書だ。往年の名作であるビジネス書もおすすめだが、最新のビジネス書からも得る物は多いはずだ。ゴールデンウィークにはぜひ読書をして自己研鑽に努めてみるのもよいのではないだろうか。(右田創一朗、元証券マンのフリーライター)

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