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NISA・少額投資非課税制度という言葉は、最近、テレビや新聞などで、見聞きする機会があるかと思います。NISAは、新たに時限的に実施される投資優遇税制制度です。イギリスのISAを手本としており、日本版ISAとも呼ばれています。

第2次安倍政権発足からそろそろ1年。株式投資に出遅れたと思っている方もいるかもしれません。
しかし、これからも期待できるテーマはまだ残っています。
今回は2014年に始まるNISA(ニーサ/日本版ISA/少額投資非課税制度)も意識し、今後注目したいテーマについてまとめてみました。


アベノミクスで株高が一巡した後も期待できるNISA(ニーサ/日本版ISA)のテーマ

第2次安倍政権が発足し、「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」のいわゆる「3本の矢」が発表されました。そして、特に3つめの「民間投資を喚起する成長戦略」が具現化されるにつれ、株式市場でも先回り買いが起こり、株高を呼んでいます。

「民間投資を喚起する成長戦略」は①日本産業再興プラン②国際展開戦略③新ターゲティングポリシーの3つに大きく分けられています。そして、これらを甘利経済財政政策担当大臣のもと強く推し進めているのです。そして2013年には経済戦略の第一段として10分野が発表されました。
その中には雇用、エネルギー&環境、健康&医療の3領域の規制改革をはじめ、農業からアニメまであらゆる分野における経済成長戦略が盛り込まれています。株価はこれらに敏感に反応し、もう手を付けていい銘柄がなくなってしまったのではないかと思ってしまうくらいの状況になっているようにも見えます。

ただ、経済成長戦略はまだ始まったばかり、これからどのようなことが期待されるのか、まとめてみました。2014年から始まるNISAを有効活用するためにも有力な投資分野を探しておきましょう。


NISA(ニーサ/日本版ISA)でも期待できるテーマ① 医療

現在、医療分野は国の規制により厳重に管理されています。そのため、例えばインターネットではドラッグストアで購入できる医薬品を買うことができなかったり、新薬の販売までにはかなりの時間がかかったりしています。

第2次安倍政権では健康長寿産業において先進医療の対象を拡大し、革新的な医療技術を世界でいち早く実用化するとともに、一般医薬品のインターネット販売の原則解禁、医療・介護・予防の情報を収集活用することで、世界で最も利便性が高く効率的なシステムを作り上げようとしています。
また、医療の輸出も積極的に行っていこうとしています。東南アジアなどの新興国に日本で作られた医薬品、医療機器、医療システムをパッケージとして輸出することを目指しています。

このような動きの中で注目される投資分野としては武田薬品、塩野義製薬といった医薬品メーカー、ソニー、コニカミノルタといった医療機器メーカーの他、ピーエスシー、ソフトマックスといった医療システム、これらの窓口となりうる総合商社等に注目したいところです。


NISA(ニーサ/日本版ISA)でも期待できるテーマ② 農業

安倍首相は2013年5月17日に成長戦略の第2弾を発表しています。この発表の中で「若者が希望を持って働きたいと思える『強い農業』を作り上げる」と表明しており、生産から加工、流通までを担う「6次産業化」市場を現在の1兆円から10年間で10兆円に拡大することを目標とし、農業・農村全体の所得を10年間で倍増させようとしています。

ちなみに6次産業化とは、第1次産業が農林水産業・畜産業、第2次産業が食品加工業、第3次産業が流通業や販売業となり、これらを足し合わせ、もしくは掛け合わせ「6次産業」と言っています。中でも農業関連の所得を倍増させるという点は注目であり、今後、農作物の輸出等に関する取り組みにも期待が持てます。

このような動きの中で期待が持てる分野としては、サカタのタネやカネコ種苗、ベルグアースなどの種苗・苗木関連銘柄、クボタや井関農機などの農業機械銘柄が注目されやすいところですが、ちょっと視点を変えて、サイゼリヤやワタミといった飲食業を行いながらも自社で野菜などを生産している企業も注目したいところです。


NISA(ニーサ/日本版ISA)でも期待できるテーマ③ 娯楽

日本のアニメやキャラクターは海外で「Cool(クール)」と言われ、その人気も高いです。ここに第2次安倍政権は目を付けています。
成長戦略の中でも「アニメーションやマンガをはじめとする日本製コンテンツの品質確保と輸出産業化を図る」と提言しています。すでに人気化している日本のアニメ、キティちゃんを扱うサンリオ、機動戦士ガンダム等の版権をもつ創通、アニメ制作の老舗である東映アニメーションが注目されています。

これらは輸出を積極展開しようとしている娯楽ですが、これから国内で新たに市場が創造されようとしている娯楽もあります。それがカジノ産業です。日本では再三カジノの解禁が話題に上がってきましたが、ようやく日の目を見ることになりそうです。カジノ議連が11月に法案を正式に決定し、今国会中に提出、来年の通常国会での成立を目標としています。

カジノ解禁を睨み、今から注目すべき銘柄として、カジノ運営を手掛けようとしているセガサミーホールディングス、コナミ、お台場カジノ構想を掲げているフジメディアホールディングスが挙げられます。
なお、パチンコ大手であるSANKYOなどの名前が上がることもありますが、SANKYOは平成25年5月に行われた個人投資家向け会社説明会にて、カジノと関係があるのかという質問に対して「当面、カジノの施設運営は考えておりません」という回答をしており、パチンコ機器メーカーをカジノと関連付ける際には一定の注意が必要と考えられます。


NISA(ニーサ/日本版ISA)のポイント〜投資を複数回に分ける〜

今回、医療、農業、娯楽に絞って見てきました。中にはすでにかなり株価が上昇しているものもありますが、今後の事業展開によってはさらなる期待が持てる銘柄もあるかもしれません。また、SANKYOのように一部の投資家にはカジノ銘柄として注目されているものの、実際には参入に積極的ではないといった銘柄もあり、慎重な選別が重要であることは言うまでもありません。

「これはいける!」と思った銘柄でも、投資は市場の様子を見ながら数回に分けて行い、高値掴みをしないように気を付けましょう。なお、今回、挙げた銘柄は代表例であり、他にも注目したい銘柄は色々ありそうです。
NISA口座は2014年より10年間100万円ずつの枠が利用できます。注目銘柄を少しずつ購入し、大きな利益を期待するのも良いかもしれません。
最後に投資は自己責任です。自分なりに分析をしてみて、投資の可否を判断し、投資の醍醐味を楽しみましょう。

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