タックス・ヘイブン=リッチな国というイメージが強いが、実際には多額の負債をかかえている、あるいは貧富の差が激しいヘイブンもある など、決してメリットだけではないようだ。

世界各地に拡散された総額21兆ドル(約2374兆8900億円)といわれる隠し資産が生みだす利益は、結局のところ富裕層や企業に還元されており、タックス・ヘイブンの本質的な経済発展に貢献していないとの指摘もある。

小規模な国・地域の海外資金誘致策、タックス・ヘイブン

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(写真=Thinkstock/Getty Images)

海外企業・富裕層誘致策として、税制上に優遇措置を戦略とするタックス・ヘイブン(租税回避地)。海外からの資金を自国に呼びこむ手段として、小規模な国・地域が中心となり実施している。

代表的なタックス・ヘイブンは、ベルギー、ルクセンブルク、オーストリアといった欧州国から、アジアはフィリピン、マレーシアなど。さらには英領バミューダ諸島、ケイマン諸島、ヴァージン諸島、マン島、バハマ、ドミニカ、バーレーン、モナコ、パナマといった世界各地で、国際的な税基準の実施が不十分である点が指摘されている。

法人税の低さからシンガポールもタックス・ヘイブンと見なされているが、政府はそうしたレッテルづけを拒絶しているようだ。

近年社会問題として議論されることの多い貧富格差を、タックス・ヘイブンの存在が増長させているとの指摘も多いが、巨額の資産を保有しているはずのタックス・ヘイブンの裏側では、外側からは想像もつかない苦悩が繰り広げられているようだ。

実はタックス・ヘイブンには資金は流入していない?