インターネットやSNSの普及で株式市場のニュースや個別企業の情報は簡単に手に入るようになった。特にツイッターの速報性は情報ベンダーを完全に上回っている。

株式市場に影響を与えるニュースや材料は瞬時に流れリツイートされネットを駆け巡る。証券会社よりも早く情報が集まってくることもあるだろう。ツイッター上で影響力を持つ投資家のつぶやきにより株価が動くことも。

ネットから投資情報を得て短期売買をするデイトレーダーも増えている。おすすめのサイトや投資時の注意点などについて紹介しよう。

FX、株式トレーダーが重視する「速報性」

FXや株式で短期トレード、デイトレードをやろうと思ったらツイッターは必需だ。

日米欧の中央銀行の政策決定会合や、米雇用統計などは大きなイベントとして市場が大きく動くことが多いので、内容の発表をパソコンかスマホで待ち構えることになる。 金融機関のプロのトレーダーはロイターやブルームバーグといった金融専門の情報端末を使っており瞬時に速報が流れる。ただツイッターも決して引けをとらない。

岡三マン(@okasanman)さんのツイッターは、重要イベントの結果を瞬時に伝えてくれることが多い。アルゴリズムを使って数名でやっているとの噂だが、そのスピードにはいつもお世話になっているトレーダーも多いだろう。

日経やブルームバーグ、WSJなどのヘッドラインをフォローするのは当然だが、こういったスピード感があるツイッターアカウントを必ずフォローしよう。

為替や株式指数が急に動いたときは、株式情報のサイトやニュースサイトを見るよりもツイッターのタイムラインで理由がわかることが多い。たとえば、chary(@chabuo11)さん、RING@FreelanceTrader(@xRINGx)さん、T.Kamada(@Kamada3)さんなどがタイムリーな情報を発信している。

カリスマトレーダーの「つぶやき」で買い気配

デイトレの銘柄選択のためのツイッターも完全に定着し始めている。以前からある掲示板やマストドンといった新しいSNSも台頭してきているが、現状ではツイッターの使い心地が一番だろう。だいたいのツイッター・ウォッチャーは、使いやすいクライアントアプリを使い、タイムラインを話題や特定のテーマでくくって複数のコラムをリアルタイムで流しているはずだ。

ツイッターには株式市場でのトレードに大きな影響力をもっているカリスマトレーダーが存在する。もちろん、つぶやいた銘柄が必ず儲かるわけではなく、カリスマがつぶやいた銘柄を調べもせずに飛び乗ることはお薦めできない。ただし、トレーダー、特にデイトレーダーはなによりもボラティリティと出来高を好むので、良かれ悪しかれその銘柄には注目が集まる。

ここではツイッター情報によるデイトレを奨めるわけではないので、個別の著名アカウントを紹介することは控えるがカリスマトレーダー達の銘柄をウォッチするサイトやBOTが存在するから参照するといいだろう。

チャートなび(http://chartnavi.com/scan/twac/)は「著名トレーダー動向」としてツイッターの著名アカウントのツイートした銘柄をリストアップしている。また、著名アカウントがつぶやいた銘柄を「煽り速報BOT(@aorisokuhou)」で自動的にリツイートするアカウントもある。

初動、新高値BOTなども便利

トレーダーを志すなら、出来高が急増する初動銘柄や新高値情報は、どういったセクターやテーマや銘柄の人気があるかを判断するのに欠かせないデータだ。こういった情報もBOTで簡単にフォローできる。

新高値bot(@NewHigh_bot)や初動bot(@shodou_bot)などが便利だ。こういった自分に必用なデータを探してフォローしていくといいだろう。

決してイナゴになるな

何度も繰り返すが、カリスマがツイッターでつぶやいた銘柄が必ず儲かる訳ではない。著名アカウントがつぶやいた銘柄に買いを集中して入れる人達を通称イナゴという言い方をする。群がるイナゴのようだから。 ただイナゴは、一瞬で集中し一瞬で去ってしまう。

たしかに、簡単に儲かることもあるが、群がったところが高値で大きく下げてしまうことも多い。イナゴ銘柄は需給だけで動く、博打に近い投資になってしまう。デイトレーダーを極めようというならそれもありだ。だが株式投資は博打ではない、経験を積んでファンダメンタルズやチャートを読めるようになれば、楽しく確率の高い投資が出来るようになる。その一番楽しくて一番経験になる銘柄選びを他人に任せるのは株式投資の醍醐味とは言えない。

ツイッターなどビッグデータを読むファンドも

ネットの高速化、クラウド、AIの進展で、ロボットがファンドマネージャーになるファンドも出来てきた。米国でツイッターなどのSNSやブログなどのビッグデータを分析してポジティブなコメントが増えてきた銘柄を自動的に組み込むファンドが出来た。

確かに、人々のセンチメントは株価を動かす大きな源泉だ。ツイッターに使われるのでなく、ツイッターを上手に利用して、自分なりのトレードスタイルを確立することに役立てよう。(ZUU online 編集部)