「代理店加入」より「ダイレクト加入」のほうが安いはホント?

代理店へ手数料が支払われることで保険料が高くなるなら、中間の代理店を通さない「ダイレクト保険」へ加入したほうが安いのではと考える人もいることでしょう。保険料そのものだけを考えれば「はい!その通りです。」と回答できます。必要以上の人件費をかけないため、各支店や支社などの不動産経費をかけなくてもよくなるなど、必要最低限の経費だけでカバーできますから、その分保険料は安くできるということになります。

ただし、ダイレクト加入の場合、本来代理店が手続きを代行してくれる部分においても、自分で行わなくてはならないという面も持ち合わせています。そのため、必要以上に請求時等に手間がかかったり、給付までに時間がかかったりということもあります。そのような自分でやる手間をどう考えるかによっては、保険料が安いというだけでは選択できない部分もあります。何度も言いますが、保険料だけで比較するなら「ダイレクト加入」のほうが安く抑えられます。が、それに見合った手間がかかるということも理解しておきましょう。


コストと安心のどちらを選択すべきか

コストと安心のどちらをあなたなら選択しますか?生命保険は、保険料だけで決めるものではありませんし、保障だけで決めるものでもありません。加入するまでの時間は、あくまで準備段階であり、加入してから、実際にお金を受け取るまでが本当の意味での生命保険といえます。安ければどこでもいいで入ったものの、給付を受ける際になかなか給付されず、お金が必要な時に役に立たなかったでは本末転倒です。コストも生活をするうえではとても大切な部分ですが、まずは十分な安心を得られるかどうかを優先して考えることが大切です。

実際に私が営業時代に経験した事例ですが、死亡保険に加入すると保険料が10,000円を超えてしまうから、医療保険とがん保険だけに加入した2児の父。保険加入から1週間後に交通事故で無くなってしまったものの、死亡保険がないため残された家族は保険金を受け取ることができませんでした。こんなケースはレアケースかもしれませんが、コストを優先してしまった結果、何も役に立たない保険になってしまったということです。加入から時間が経過しても同じです。人それぞれ考え方が異なるので、強制はできませんが、生命保険加入はコスト優先ではなく、保障や安心を優先して決めてほしいと切に願います。


コストだけではなく必要の有無を考える

前章でも書きましたが、生命保険はコストだけではなく、生命保険で得られる安心や必要性を十分に理解したうえで加入を検討して欲しいと思います。保険の内容は家庭環境が変化すれば、それに応じて見直しを行い、その時その時に合った保険に変化させていくことが大切です。見直しをすると損をするという考えもあるようですが、見直しをしないからこそ損をするというケースのほうが圧倒的に多くなっています。必要の有無がどこにあるのか、そして何が自分にとって必要なのかを知り、自分に最も適した保険にしておくことが大切です。一人で考えてもわからないというのであれば、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談しながら、自分に合った保険を見つけるのも一つの方法です。あなたにとって、最適な保険が見つかることを願っています。

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