個人型確定拠出年金は税金面、投資面、老後資金形成面で「お得」といわれています。しかし、いざ加入しようと決めた場合、どのように手続きをすればいいのでしょうか。

書類の記入が難しかったり、煩雑な作業が必要になったりするのでは、と考える方もいるかもしれません。今回は、個人型確定拠出年金いわゆるiDeCoの加入方法についてお伝えします。

iDeCoとは

iDeCo
(写真=ra2studio/Shutterstock.com)

iDeCoは、公的年金に加えて将来の給付を受けるための私的年金の1つです。あらかじめ掛金を定めて拠出し、自分の責任で運用していきます。運用結果によっては自分の受け取る年金の額が変化していくことも特徴です。

多くの場合は、厚生年金や国民年金に加入しているでしょう。支給される年金額については毎年送られてくる「ねんきん定期便」を参照して確認することが可能です。しかし、これらの年金は国で一括管理され運用していることから、どのように運用されているのかを細かく調べることは難しくなっています。

iDeCoに入ろうと思ったら

個人型確定拠出年金を始めようと思った場合の手続きについてみていきましょう。

1.金融機関を決めよう
個人型確定拠出年金を取り扱う金融機関は複数あるため、自身が使いやすい金融機関を選んでいきましょう。この金融機関は、どうしても変えたいと思ったときに変えることが可能です。ただし、移換手数料が発生する場合があることや、投資していたものを一度すべて現金に戻す必要があることを認識しておきましょう。基本的には金融機関を変更せず運用できるようにじっくりと検討する必要があります。

パンフレットの請求はインターネットなどから気軽にできるため、金融機関で取り扱っている商品を十分に比較検討しましょう。選ぶポイントは運用商品と手数料です。運用商品のラインナップは各金融機関で異なります。同じものを取り扱っている場合もありますが、各社運用先の商品に特徴があります。また、手数料は金融機関で異なる場合もあるためチェックする必要があります。

2.加入手続きの資料を取り寄せよう
金融機関の候補を決めたら、加入手続きの資料をインターネット上から請求します。また、店舗で資料等が入手できる場合もあるので、足を運んでみるのもおすすめです。ここで選ぶ金融機関は、個人型確定拠出年金の運営管理機関として長期間関わっていくことになります。しっかりと検討しましょう。

3.どれくらい拠出できる?引き落とし口座はどうする?
個人型確定拠出年金は、最低拠出額5,000円以上で、最大拠出額まで自分で設定することができます。この拠出額は年1回など一定期間内でなければ変更することができません。また、個人型確定拠出年金は通常の預貯金や投資と異なり、経済的に困窮したからといって解約することはできません。そのため、余剰資金から拠出額を設定することが望ましいでしょう。

引き落とし口座に残高があると毎月決まった日に引き落とされます。会社によっては天引きができる場合がありますので確認してみましょう。

4.必要事項の記載、勤務先に記載してもらう必要も
申込用紙を手に入れたら、必要事項の記載を行います。勤務先による記載が必要になる場合があるため、勤務先の担当者に記載してもらいましょう。もれなく記載し、間違いがないようにすることが大切です。

5.提出・口座開設へ
申込用紙に記載したら、金融機関に提出します。手続が完了すると、通知がきます。あとは、毎月の引き落としが開始されるという仕組みです。

手続きは思った以上に大変ではない

個人型確定拠出年金の加入手続きは、それほど難しいものではありません。もっとも、記載を間違えたりもれがあったりした場合は、修正の必要が生じます。その場合、開設まで時間がかかってしまうことがあるのため注意が必要です。事前にiDeCoの知識を学んでスムーズかつお得に老後資金を運用していきましょう。(提供: iDeCo online

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