中国の各地方紙が新華社による大学生の起業を分析する記事を掲載した。それは次のように始まる。「近年、大学生の起業に関する論議が絶えない。麦可思研究院の発表した『2017年中国大学生就業報告』(以下報告)によると、ここ3年就業した大学生うちが自ら起業した者は3%に近い。今年の創業大学生数は20万人を超えている」--。以下詳しく見ていこう。
OFOと餓了麼の大成功
大学生が創業して、市場価値10億ドル以上となったモンスター企業は不断に出現している。シェアサイクルの「Ofo」、フードデリバリーサービスの「餓了麼」(ele.me)などである。
2017年3月、社会の関心を一身に集める北京のシェアサイクル最大手Ofoは、31億元(約500億円)の融資をまとめたと発表した。このとき同社はまだ設立後やっと3年たったばかりである。このような成長速度は世界にも例を見ない。さらに信じがたいのは、同社の創業者が2013年北京大学を卒業したばかりの90后だったことである。
一方北京から1000キロ以上離れたもう一つの巨大都市・上海では、上海交通大学の卒業生が、数年の時間をかけて数百万の中国人の飲食習慣を変えることにに成功していた。2009年創業のフードデリバリーサービス「餓了麼」である。こちらもテンセント、アリババ、滴滴出行など錚々たるメンバーから巨額融資を引き出している。