昨日の海外時間には、発表された米経済指標結果が強いものだったこともあって、全般的にドルの買戻しが優勢となりました。

FXプライム,高野やすのり,市況解説
(写真=PIXTA)

欧州時間、基本的には小動きでしたが米長期金利がやや低下したことから一旦円買いが優勢となって、ドル円は109.80円台までユーロ円は 131.10円台まで下落しました。しかし米長期金利が反発したことから円も売り戻され、ドル円は110.10円付近まで、ユーロ円は131.30円台まで上昇しました。

NY時間にはいると、発表された米・8月ADP民間雇用者数、米・第2四半期GDP/個人消費(改定値)が予想よりも強い結果だったことから米長 期金利が一段と高くなる中ドル買いが優勢となって、ドル円は110.40円台まで上昇し、ユーロドルは1.1890台まで下落しました。しかし米 長期金利の上昇が続かず、すぐに反落したことからドルも売り戻され、ドル円は110.00円台まで下落したあと110.20円付近のもみ合いとな りました。一方ユーロドルは1.1930台まで反発したあと再び1.1890台まで下落して1.1900台のもみ合いとなりました。

NY時間午後にかけて米長期金利が再びやや上昇する中、各国株式市場が堅調な推移となったことから、ドル円は110.40円台まで上昇し、ユーロ ドルは1.1880付近まで下落しました。NY時間引けにかけては、ユーロドルが1.1880台中心のもみ合いとなった一方、ドル円は 110.10円台まで軟化したため、ユーロ円も130.90円台まで下落しました。

東京時間にはいってからは、日経平均が堅調に推移する中米長期金利も上昇していることから円売りが優勢となっています。

今日の海外時間には独・7月小売売上高指数、独・8月雇用統計、米・8月ADP民間雇用者数、ユーロ圏・8月消費者物価指数(速報値)、ユーロ 圏・7月失業率、米・新規失業保険申請件数、米・7月個人所得/個人支出、米・7月PCEコア・デフレータ、米・8月シカゴ購買部協会景気指数、 米・7月中古住宅販売保留指数の発表があります。

FF金利先物による年内のFOMC追加利上げ確率は約36%、一回目の利上げの確率が50%を超えるのは2018年6月で変わらずとなっていま す。(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライム byGMOチーフストラテジスト。

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