AIの活用が進んで変わること・変わらないこと

ブラックロックの入山氏は、AIの導入活用が進んでも変わらないこととして、アルファを生み出す目的や、アルファの機会の一つが情報の非対称性、価格の非効率性であることを指摘した。

逆に変わったこととしては「人材の登用」と述べた。実際にデータサイエンティストの採用が増えているとしたが、データサイエンティストを採用すれば運用できるわけではないとし、ビッグデータ・AIを利用する投資に必要なものとして「データ」「技術(データサイエンティスト」「市場を知る人材」を挙げ、「これら三位一体の必要性がある」と話した。

このセッションでは、IBMのカッペッロ氏がワトソンの活用事例を紹介。豪州の油田やブラジルの銀行、アメリカの個人確定申告支援サービスなどについて話したほか、今後の同社のAI分野での取り組みの一端も展望した。

このほかのセッションでは、「ブロックチェーンの進化とDigital通貨」には野口悠紀雄氏やクラーケンの宮口礼子氏らが、「インシュアテックの鼓動 -テクノロジーが保険業界にどのような変革をもたらすか-」には第一生命の北堀貴子氏、シンガポールのスタートアップ、PolicyPalのバル・ジスアン・ヤップCEO兼共同創業者、ドイツのSimplesurance GmbHのヨアヒム・フォン・ボニンCFO、楽天技術研究所代表の森正弥氏(楽天生命技術ラボ所長)らが登壇した。

楽天会長兼社長の三木谷浩史氏も「イノベーションが切り開く未来」に登場、PayPalアジア太平洋地域CEOのローマン・マハデバン氏、マスターカード オペレーションズ&テクノロジーのプレジデント、エド・マクローリン氏らと議論を交わした。

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