先月紹介した銘柄の成績は?

先月の本レポートをお読みいただいたお客様より以下のご感想を賜った。以下は頂戴したご感想そのままである。「過去10年間で、〇月に上昇した銘柄、下落した銘柄、大変有意義です。願わくば、1か月前の記事について、では今年の〇月はどうなったか、を記事化して頂けると、更に記事の価値がアップすると思います。(どの程度、信じられるデータか、わかりやすい。)よろしくお願いします。」

貴重なご指摘に心より感謝します。本当にありがとうございます。今後はレポート内でご紹介した銘柄のその後のリターンも随時ご紹介して参ります。

さて、8月30日の 本レポート では「過去10年、9月に10回中9回上昇した銘柄(6銘柄)」と「過去10年、9月に1回も上昇していない銘柄(8銘柄)」をご紹介した。それぞれの株価がどうなったかをご紹介する。本当は9月29日の終値で成績を考えるべきだが、レポート執筆のタイミングから9月28日の終値で検証していることをご容赦いただきたい。

まず、「過去10年、9月に10回中9回上昇した銘柄(6銘柄)」は今年の9月に表4の通り6銘柄中5銘柄が上昇した。TOPIXが3.6%上昇しているので、ある意味当然とも言えるかもしれないが概ねプラスリターンを確保した。中でも第一稀元素化学工業 <4082> はノーベル賞関連銘柄としてクローズアップされ株価が急騰した。

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続いて同じく8月30日のレポートでご紹介した「過去10年、9月に1回も上昇していない銘柄(8銘柄)」である。こちらは8銘柄中7銘柄が下落した。概ねこちらもアノマリーに沿った結果となった。ただし、レポート内でも記したようにこれらは多くの銘柄が9月末に株主優待の権利が確定する銘柄であった。これらの銘柄を空売りしていた場合「逆日歩」の費用がかかり結果的に利益が出ていない可能性がある点にはご注意いただきたい。

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今後のレポートでもレポートで紹介した銘柄のその後の株価動向をご紹介してまいりたい。ご参考いただければ幸いである。

益嶋 裕
マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部マネージャー

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