動物医療の高度化によって医療費が増大したことを受け、ペット保険市場間の競争が激化しています。そこで今回は、需要が高まるペット保険について、選ぶ基準や考慮しておくべき3つのポイントについて紹介します。

ペット保険は掛け捨て

(写真=SpeedKingz/Shutterstock.com)
(写真=SpeedKingz/Shutterstock.com)

一般に、私たちが加入する生命保険などは、掛け捨てタイプと積み立てタイプのどちらかを選ぶことになります。しかし、ペット保険の場合はほとんどが掛け捨てタイプで、契約年数も1年と短く設定されている商品が多いことが特徴です。

ペットを飼うと多額の費用がかかります。日本獣医師協会が発表している2015年度の「家庭飼育動物(犬・猫)の 診療料金実態調査及び飼育者意識調査」によると、病気にかかったことがある者ベースのデータではありますが、犬猫の飼育にかかる1ヵ月の費用は平均で1万984円でした。そしてこの1ヵ月の飼育費用のうち約7割が、動物病院にかける費用ということです。

さらに、ペットが1つの病気にかかり治療を受ける場合の治療費の最大値の平均は5万円を超えており、飼育にかかる費用は大きな出費となります。

そこで月々の保険料が安く抑えられる「掛け捨てタイプ」の保険は、加入者にとって有用な商品であるといえます。

ペット保険は商品によって特徴が異なり、加入対象となるペットの種類や補償対象となる入院や手術も加入する保険によってばらつきがあります。加入する際は保険料を考慮するとともに、ペットの種類に合わせて最適な保険を選びましょう。

さまざまな割引にも注目

ペット保険は1年更新のものがほとんどで、多くの場合は保険料が更新されて段々と高くなっていきます。しかし、保険商品によって保険料の値上げ幅は異なるため、加入時によく確認しておかなければなりません。

ペット保険は年齢に応じて保険料が変わっていくため、加入する際はそのときの保険料で判断するのではなく、その後の保険料まで見据えた総支払額を考慮して決める必要があります。

ペット保険の中には割引制度が導入されているケースがあるため、うまく利用すれば費用を安く抑えることができます。代表的な割引は以下のようなものがあげられます。

・ 多頭割引
・ 無事故継続割引
・ インターネット割引
・ マイクロチップ割引

多頭割引とは、飼っている複数のペットに保険の契約を行った場合に適用されます。無事故継続割引は、過去1年間において保険金の支払いが生じなかった場合、次年度の保険料が割引されます。インターネット割引は、インターネット経由で申し込むことで割引が適用されます。マイクロチップ割引は、マイクロチップを装着しているペットは保険料が割引となるサービスです。

ペット保険への加入を検討しているならば、ぜひ割引プランの有無を保険料とともに確認しておきましょう。

保険料と補償のバランスを考えよう

ペット保険選びは保険料の安さも重要ですが、肝心の補償内容をないがしろにすることはできません。保険金の支払い回数制限や1日あたりの限度額が設定されている場合もあるため、よく確認する必要があります。

ペットが犬の場合は、犬種によって内容が分かれていることもあります。加入する保険商品は保険料と補償内容のバランスを十分に考えたうえで決定しましょう。

(提供: 保険見直しonline

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