ドル円予想レンジ111.50-114.50

武部力也,為替相場見通し,ドル円予想レンジ,次期FRB議長
(写真=Thinkstock/GettyImages)

「decideonnextFedChairin2-3weeks(次期FRB議長は2~3週間で決める)」-。これは来年2/3で任期満了となるイエレンFRB議長の続投、後任を巡ってのトランプ大統領による発言だ。報道されたのが9/30であることから10/22頃迄には次期FRB議長が明るみに出る計算となる。

各種報道で候補者が挙がっているが、米教育機関などが共同運営する合法のブックメーカ-(賭け)では、ウォーシュ元FRB理事、パウエルFRB理事、イエレン現議長、コーン国家経済会議委員長、テーラー元財務次官、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、、、と、確率が高い順で示されている。(10/6時点)

警戒すべきは極論派の次期FRB議長候補者

次期FRB議長を推考する上でのポイントは一点。トランプ施策とベクトル(方向性)が合致する人物かどうかだ。

トランプ施策とベクトルを異にするのが、ウォーシュ、テーラーの両候補者。トランプ大統領が低金利施策を強く望んでいるにも関わらずバリバリのタカ派利上げ志向だ。特に候補1位とされるウォーシュ氏は1月の米経済学会年次総会で、FOMCイエレン体制での低金利長期化を厳しく批判していた。それにも拘らずの筆頭候補である。正直、筆者は困惑している。仮に、超タカ派の同氏が議長最有力とした報が強まると、FOMCの金利正常化プロセスがテンポアップする可能性も否めず、市場も動揺するのではないか。

一方、ベクトルを同じくするのは、インド系米国人で米系投資銀出身のカシュカリ候補者だ。同氏は物価上昇率に警戒しFOMCでの利上げに反対票を投ずるなど有名なハト派だ。以前に州知事選に共和党から出馬(落選)した経緯や、リーマン・ショック時に財務次官補として米金融機関や自動車メーカーの救済に奔走した実績を持つ。まさに、トランプ大統領好みにも映る。利上げテンポ感も大きく後退しようか。両極端の次期FRB議長候補者観測報には要警戒の局面である。

10/9週ドル円

前号でも指摘したが本邦衆院選に向けた各党の経済公約も結局は現在の日銀金融政策に乗っかる格好であり、円安浮揚力が大きく後退する可能性は低い、と読んでいる。

上値焦点は9/27-28高値圏で7/12イエレン議会証言後の戻り高値で7/14の下落起点の113.20-30、7/14高値113.58、週足ボリ+2σの113.835、7/12高値113.98、節目の114.00。期待値は7/11高値114.49。下値焦点は10/5安値112.40、10/4安値112.31、9/29安値112.20。111円台後半推移の200日線維持意識で割れたら9/25-26安値圏111.49-46、日足一目雲上限111.38-110.91。最終橋頭堡は週足一目雲上限110.875を推考。

為替見通し10-6

武部力也
岡三オンライン証券 投資情報部長兼シニアストラテジスト