日経平均株価は18日、12営業日連続で値上がりした。年初来最高値を更新し、2万1363円05銭で引けた。12営業日連続の上昇は、2015年6月以来約2年4カ月ぶりのこと。日経平均株価が2万1000円台を回復したのは約21年ぶりとなる。

北朝鮮問題に大いに揺れた国内株式市場だが、解散総選挙というビッグイベントの発生によりここ1ヶ月程度で株価は急騰中だ。肌で感じる過熱感も相当なものだが、実際に株式市場で使用される過熱感を知る指標も「市場過熱の警報」を発しているようである。ここでは、市場の過熱感を知るための指標をお伝えしていこう。

RSI 株価反転のタイミングを知るための指標

日経平均,過熱感
(写真=PIXTA)

RSI(レラティブ・ストレングス・インデックス)は、株価の反転のタイミングを知るための指標として使うことができる。オシレーター系(買われ過ぎ・売られ過ぎの判定をする)と呼ばれるテクニカル指標であり、トレーダーが好んで使う場合が多い。比較的短期間での相場の反転をあてるための指標であり以下の数値の間で天井と底を判断している。

【RSIの見方の目安】
・RSI=80以上で天井圏
・RSI=20以下で底値圏

東証第一部のRSIは、10月18日時点で99.3と割高圏に突入している。すでに過熱圏に突入しているものの、買いの勢いは全く落ちていない。覚えておきたいのは、RSIに限らずオシレーター系の指標はトレンド発生に弱いという特徴がある。RSIの数値が高くても株価がなかなか下がらず、そのまま株価が上がり続けるときもあるので、いわゆる逆張り取引を狙う際には注意が必要となる。

ちなみにRSIに似たテクニカル指標にはサイコロジカルラインやストキャスティクスなどが存在している。

【RSIが確認できる参考サイト( モーニングスターへ )】

騰落レシオ 相場反転のサインとして利用される

株価が上がった株式数と下がった株式数を割合で示した指数である。市場関係者の間では相場の暴落や暴騰の際に、相場が反転するサインとしてこの指標が利用されることが多い。天井を知る上での数値としては120を超えてくると割高圏として認識すべきとされる。

ちなみに10月18日終値の騰落レシオは128.44となっている。

残念ながら騰落レシオの割高水準である120は9月19日の日経平均株価2万299円38銭の時に超えてしまっていたが、その時点で株を売ってしまっていたなら少々がっかりする結果となっていたことがわかる。

過去2年間の騰落レシオをみると、150を超えたこともあったようだが、それに比べてみるとまだ日経平均株価には上値余地がありそうだ。

現在が割高水準である点には変わりがないが、アベノミクス下における株価好調の現在においては騰落レシオの割高水準のハードルもかなり上がっているといえそうだ。

【騰落レシオが確認できる参考サイト( モーニングスターへ )】

VIX恐怖指数(日経VI) 投資家の心理状態を表す指数

VIX指数はボラティリティー・インデックスとも呼ばれる投資家の心理状態を数値で表した指数である。

通常は10〜20程度の数値で推移をしているが、相場が大きく動く局面(おもに下落)ではVIX数値が上昇する傾向がある。米国の同時多発テロやリーマンショック時などインパクトの強い出来事ほど数値が上昇し、過去最高値はリーマンショック時の89.53である。

このVIX指数の日経版が日経VIと呼ばれるもの。通常のVIXとは異なる動きをするが、大まかな目でみると通常のVIXと日経VIは近い動きをする。

日経VIも株価がおおきく動く局面(おもに下落時)で上昇する傾向があるが、直近の動向としては株価上昇と同時に日経VIの数値が上昇するという現象が起きている。解散総選挙に伴うあまりの株価の上げ足の早さに日経VI指数も多少の狂いが生じている証拠かもしれない。

相場下落時と同程度に心理的な不安感を感じる相場状況だといえるかもしれない。今現在は楽観的な見通しは危ない水準だともいえそうだ。

【VIX指数が確認できる参考サイト】
https://nikkei225jp.com/data/vix.php

あくまで「割高圏」であることに注意

ここまでお伝えした過熱指標は、株価が割高であるラインを超えたことを示すだけである点に注意。

例えば、騰落レシオが割高水準と呼ばれる120という数値に達したから今から株価が下がるというものではなく、120を超えて割高圏に突入しただけである、と考えるべきものである。

割高圏内に突入した場合、そこから反対方向へと動くと考える人も増えるのでショート(売りから入り後で買い戻す)で株を持つ人も増加するが、思惑に反して株価が上がっていくとショートを買い戻さざるを得ずに、さらに上昇に弾みがつくこともある。

株価は時にいきすぎることがあると言われるが、人間が取引をしているのだから想定の範囲を優に超えた数値がつくことも時にはあることは忘れないでおきたい。

谷山歩(たにやま あゆみ)
早稲田大学法学部を卒業後、証券会社にてディーリング業務に従事。Yahoo!ファイナンスにてコラムニストとしても活動。日経BP社の「日本の億万投資家名鑑」などでも掲載されるなど個人投資家としても活動中。個人ブログ「インカムライフ.com」。著書に「超優待投資・草食編」がある

【編集部のオススメ記事】
2017年も勝率9割、株価好調の中でもパフォーマンス突出の「IPO投資」(PR)
資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
株・債券・不動産など 効率よく情報収集できる資産運用の総合イベント、1月末に初開催(PR)
年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)