同国ではすでにリチウム電池のリサイクルへの投資を増額した江西省ガンフォンリチウムや格林美股聴・ぢ有限公司(GEM)の株価が上がっており、本格的なリサイクル産業参入の可能性が高まっている。

2025年までに700万台出荷が目標

リチウム電池,再利用,リサイクル
(写真=Thinkstock/Getty Images)

環境汚染が深刻な中国では、政府が2013年からEVやプラグイン・ハイブリッド(PHEV)に代表される新エネルギー自動車の購入に、取得税免除など寛大な施策を打ちだしている。
年々減少傾向にあった補助金を1台につき最高1.5万ドル にまで増やした2016年には、売上が50万台を突破(前年比53%増/ロイターより )。世界の総EV売上の4割相当を独占するという記録を打ちだし、世界最大のEV市場へと成長を遂げた(国際エネルギー機関データ)。

さらには2020年までに200万台に増やし、2025年までには総販売台数の5分の1に値する700万台の出荷を目指している。

それに伴いリチウム電池の生産量も増加。2017年1~8月までの期間で67億個(前年同期比51%増)に伸びた。

高コストなリチウム電池再利用 政府が補助金をだすべき?

現時点では使用済みのリチウム電池は、有害廃棄物に指定されていない。つまり処理法が厳重な管理下にないということだ。そのため貴重な資源であるニッケルやコバルト同様、あるいは有毒な残留物と同様、再利用されずに処分されてしまうことも少なくはない。

中国のシンクタンク、中国自動車イノベーション・センターの見積もりによると、リチウム電池の再利用産業は2023年までに46.8億ドル市場に成長する可能性を秘めているという。

一足早く「ハイテク再利用産業」に乗りだしている江西省ガンフォンリチウムの株は、今年に入り200%以上、.GEMの株は60%以上値上がりしている。

リチウム電池の再利用で多くの企業が問題視するのは、高コストという点だ。しかしこのまま再利用に関する規制が設けられずに放置状態が続けば、深刻化するのは時間の問題だ。
これに関しては電池メーカー、天能動力のチャン・天人会長が、「新エネルギー車開発分野では、すでにリチウム電池の再利用が主要課題となっている」と指摘した提案書を政府に提出している。

「新エネルギー車開発分野では、すでにリチウム電池の再利用が主要課題となっている」と電池メーカー、天能動力のチャン・天人会長は政府に提案書を提出している。

1日30万個のリチウム電池を大量生産している電池メーカー、深センチャムは、再利用企業に処分費用を支払っているが、「企業に再利用の責任を課すのであれば、政府は補助金を支給すべき」と、現時点では政府からの支援が不十分である点を指摘している。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)

【編集部のオススメ記事】
2017年も勝率9割、株価好調の中でもパフォーマンス突出の「IPO投資」(PR)
資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
株・債券・不動産など 効率よく情報収集できる資産運用の総合イベント、1月末に初開催(PR)
年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)