呼子のイカや有明海の自然などが有名な佐賀は、消防団の組織率、薬局数が全国No.1の県です。加えて、電子黒板がある学校の割合、軽自動車の普及台数など、誇るべき日本一があります。

そこで今回は、多くの人々が認識している有名な日本一と、佐賀県民もほとんど知らないであろう日本一を紹介します。

saga
(写真=PIXTA)

全国シェア約34%の陶磁器出荷額

2013年、佐賀は陶磁器製置物の産出事業所数と出荷額で全国No.1を獲得しました。事業所数は全国242ある中の47事業所、出荷額は全国57億1,500万円のうち19億3,800万円を占めています(経済産業省『工業統計調査(2013年)』より)。

もともと、佐賀は長きにわたって陶磁器を生産してきた、陶磁器との縁が深い土地です。1616(元和2)年に日本初の磁器として誕生したのが、有田焼だといわれています。また、ヨーロッパに輸出する有田焼を積出した港が伊万里港だったことから、「伊万里焼」という名前が生まれました。どちらも佐賀で誕生した陶磁器です。誕生から400年ほどたった現在でも、有田焼は佐賀県有田町の辺りで焼かれ続けています。

長い歴史を持つ有田焼や伊万里焼は、華やかで繊細な色使い、白く美しい陶磁器の質感、優れた耐久性、利便性などが高く評価されている人気の陶磁器です。毎年、佐賀県有田市で開催されている「有田陶器市」には、およそ120万人もの人々が全国各地から上質な陶磁器を求めて訪れます。

薬局数日本一はなんと12年以上

佐賀は人口10万人あたりの薬局数が64.2ヵ所と全国トップですが、この順位は12年以上も変動していません。佐賀に多くの薬局が存在する理由には、東端にある鳥栖市が関係していると言われています。

現在の鳥栖市周辺、当時の田代は、長崎街道の重要な拠点・田代宿が配置された場所であり、日々多くの旅人が田代を通っていました。その旅人の中には「薬売り」として知られる富山の「配置売薬人」も多く、彼らの薬に関する膨大な知識は徐々に田代に住む人々に浸透していきました。この知識をもとに、田代では製薬を開始します。田代から全国へと薬を売り歩く人々も現れ、最も多かった時期は500人ほどの売人が各地で薬を売り歩いたそうです。この時代に作られた薬は「田代売薬」と呼ばれるようになり、田代地区の発展に大きく貢献しました。

今日、製薬業は佐賀の主要産業のひとつとなっており、消炎鎮痛剤が有名な「久光製薬」も佐賀県鳥栖市に本社と工場を構えています。

田代が交通の要衝であったこと、富山の薬売りが集まる場所だったこと、そして薬の知識を得た人々が高品質な薬を作り全国各地に田代の薬を売り歩いたこと。このうち1つでも欠けていたら、佐賀の製薬業は今ほど発展していなかったかもしれません。

意外な日本一!電子黒板の普及率

佐賀県民も意外に思うかもしれませんが、実は佐賀は2016年3月時点で、電子黒板を有する学校の割合が全国トップです。全国平均が78.8%であるのに対し、佐賀県はなんと100%の学校に電子黒板が設置されているとされています。

これは、学校教育へのICT(情報通信技術)機器導入に対する、佐賀県教育委員会(以下佐賀県教委)の取り組みが大きく関係しています。教育の質を今以上に高めること、児童や生徒の学力をアップすることを目的とし、佐賀県教委は2011年度から実証研究を開始したのです。

最初の年は県立中学校2校の全教室に電子黒板を導入し、翌年度には、全ての県立中学校と特別支援学校(小・中)・県立高校5校に整備しました。そして2013年度からは、特別支援学校(高等部)と県立高校の全教室で電子黒板が使用開始しました。

これに加えて、佐賀県教委は、日本マイクロソフトら45社からなる「Windowsクラスルーム協議会」と教育へのICT活用の共同研究に2013年12月から取り組み続けています。佐賀県教委が教育現場へのICT導入に積極的に取り組んだ結果が、驚異的な数値に表れているのではないでしょうか。

伝統は受け継ぎ、最先端も取り入れる

佐賀の3つの日本一について見てきました。このうち陶磁器と薬局の2つに当てはまることは、過去に誕生し作り始めた産業を途切れさせることなく継承し、今現在も品質を落とすことなく生み出し続けているという点です。一方、電子黒板の学校への導入率の高さは、最先端の技術を教育現場に取り入れることに臆せず取り組んだことが要因として挙げられます。

古くから受け継がれてきたモノと、新しい取り組みで全国No.1を獲得した佐賀県。今後は一体どのような日本一を獲得するのでしょうか。

(提供:JIMOTOZINE



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