事業を展開していくと、資金繰りが不安定な時期があるなど、必ずしも経営が順調にいくとは限らないでしょう。そのような経営状況を改善するためには、多額の借入れが必要になるときもあります。しかし、借入額が大きければ大きいほど、利息の支払いも大きくなってきます。利息の支払いを抑えるためにも、金利の低いローンを検討する必要があります。今回は、比較的金利が低いといわれる不動産担保ローンの活用法について紹介します。

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(写真=bluedog studio/Shutterstock.com)

そもそも金利とは?

資金を借り入れたときは、借入の返済とは別に利息を支払う必要があります。その利息を計算するために用いられるのが金利です。この金利は5%や10%など割合で示します。金利は借入総額や借入期間によって変動するのが一般的だと言われており、さらにそのお金の使い道や借入方法などさまざまな条件によって金利が決められています。

たとえば、100万円を1年間借りた場合、金利が年5%であれば100万円とは別に5万円を利息として貸し手に支払うことになります。金利は金融機関により異なり、借入期間が長ければ長いほど、支払う利息は多くなってしまいます。

ローンには、カードローン・住宅ローン・教育ローン・不動産担保ローン・自動車ローンなど、その使用用途や借入条件などに応じて、さまざまな種類があります。

一般的に、即日キャッシング可能なスピード重視タイプは比較的金利が高めの傾向にあり、審査に時間がかかったり有担保であったりする場合には金利が低めになる傾向があります。

変動金利と固定金利

金利は金融市場の動向によって変化していきますが、金利の算出方法には大きく分けて変動金利と固定金利があります。

● 変動金利
情勢によって定期的に金利が変動する金利タイプです。半年に一回見直しが行われ、借入期間中に定期的に金利が変動します。金利が下がれば返済額も少なくなり、金利が上がれば返済額は多くなってしまいます。

● 固定金利
借り入れた当初の金利が、借入期間中ずっと継続して適用される金利タイプです。金利が変わらないため計算がしやすく、返済計画が立てやすいと言えるでしょう。しかしながら、情勢が大幅に変動して金利が当初より低くなったとしても、適用金利が下がることはありません。高い水準のままの金利で返済し続ける必要があります。

借入総額や借入期間などによって、変動金利を選ぶのが良いのか固定金利を選ぶのが良いのかを検討する必要があるでしょう。

不動産担保ローンは低金利

不動産担保ローンは不動産を担保にしているため、一般的に他のローンに比べると金利が低くなる傾向にあります。担保とする不動産に対して抵当権を設定することで、万が一の貸し倒れ時にも貸し手側のリスクを小さくすることができるため、多額の資金を借り入れする場合でも低金利が実現します。

一般的に高金利ローンとは、無担保であったり、スピーディに借り入れができたりしますが、低金利ローンとは、貸し手側のリスクが低く、借り手側の信用度が高いと言われています。そのため、低金利ローンは審査にじっくり時間をかけて、資産状況や支払能力を判断していきます。

不動産担保ローンの場合、借り手側の支払能力だけでなく、担保とする不動産価値が借り手の信用度を高める材料となります。そのため、不動産の状況によっては低金利で億単位の借入れが実現する場合もあるのです。

メリットの多い不動産担保ローンの活用

不動産担保ローンは所有する不動産を担保にすることで、比較的多額の資金を低い金利で長期間借り入れすることができます。企業において突発的に資金が必要になった場合、安定したフリーキャッシュフローがあれば、積極的な営業活動が可能になります。不動産担保ローンを活用して借り入れを行うのは、有益となる可能性が高いのではないでしょうか。(提供:ビジネスサポーターズオンライン)