東京近郊にある県の中でも個性的な魅力を放つ千葉県。千葉県なのに「東京」の名の付くテーマパークや企業が数多くある、麦芽ゼリーが県民の大好物など、ユニークな「あるある」を持っています。

千葉県民の常識は他県民の非常識?他県民が知っても楽しい「千葉県あるある」を紹介します。

Narita
(写真=PIXTA)

埼玉をライバル視?不思議な千葉県あるある

ソニー生命保険株式会社が行った「47都道府県別 生活意識調査2016」では、埼玉県民と千葉県民は隣県同士で互いに敵対心を持っているという結果が出ています。

この争い、実は近年始まったものではなく、「千葉県と埼玉県はどちらが都会なのか」「どちらの県が優れているのか」という論争が長い間続けられています。「千葉県と埼玉県はライバル」というのは、両県民共通のあるあるです。

その他ユニークな「あるある」も多数あります。「千葉県民は麦芽ゼリーが大好き」というのも、他県民には分からない千葉県民だけのあるあるです。麦芽ゼリーは、1978年から千葉県にある乳業メーカー「フルヤ乳業」が、主に千葉県の小・中学校給食向けに販売している商品です。

ビタミンやミネラルが豊富な麦芽飲料をココア味のゼリーにしたもので、千葉県民にとっては今も昔も給食の定番デザートです。

同じく「学校あるある」では、「出席番号が誕生日順」というのも千葉県ならでは。全国的には「名字のあいうえお順」で出席番号が決められますが、千葉県では誕生月が4月の子どもが出席番号1番となります。

近年浸透した「あるある」では、「自分の住んでいる場所をチーバくんの部位で例える」というのもユーモラスです。「チーバくん」は、2007年1月11日に「横から見た姿が千葉県の形をした犬」として誕生した千葉県のマスコットキャラクターで、千葉県全体の形状をモチーフとしています。

千葉県民の集まりでは、「私はチーバくんの後頭部あたりに住んでいます」と言えば大体の場所が分かるのだそう。2015年には千葉県だけで使える「チーバくんマップ」をインクリメント・ピー株式会社が運営する「mapfan web」が作成し、県外でも話題となりました。

千葉県は東京を名乗りたがる

さらに千葉県の特徴として、なぜか「東京を名乗りたがる」というものがあります。千葉県で最も有名なテーマパークである「東京ディズニーリゾート」をはじめとして、千葉県には「東京」と名の付くものが驚くほどたくさんあります。

東京ディズニーリゾートのある舞浜エリアには、「東京ベイ」と名付けられたホテルが林立。商業施設「ららぽーと」も、千葉県にあるものは「ららぽーと TOKYO BAY」とさり気なく東京の名称を入れています。その他新東京サーキット、東京歯科大学、東京ベイシティ交通、伊藤ハム東京工場なども「千葉なのに東京」の代表例です。

人気の観光施設「東京ドイツ村」においては、東京からほど遠い房総半島にあるにもかかわらず東京と名乗っています。以前に東京を名乗っていたものとしては、日本の玄関口「新東京国際空港(現成田国際空港)」が真っ先に挙げられるでしょう。

なぜ千葉県民は東京を名乗りたがるのか。東京湾に面しているから、千葉というより東京といった方が海外や地方には分かりやすいからなど諸説ありますが、はっきりとした理由は不明です。

「チバニアン」が新たな千葉県あるあるになる日も近い

そして2017年11月中旬、「チバニアン」に関するニュースが流れると、千葉県知事をはじめとして多くの県民たちが色めき立ちました。千葉県市原市では、地球が最後に磁場逆転した痕跡を残す地層を見ることができます。

この地層を国際地質科学連合の作業部会が、「約77万年前~12万6,000年前(中期更新世)を代表する地層」として内定しました。正式に認定されると、中期更新世がラテン語で「千葉時代」を意味する「チバニアン」と命名されます。

地球の歴史に「千葉」の名が残る。「千葉県といえば『チバニアン』と世界中の人が答える」といったように、新しい千葉県あるあるとして浸透する日も近いかもしれません。

多くの魅力があるにも関わらずこれまで東京の陰に隠れていた千葉県ですが、今後は世界から注目される県となるでしょう。(提供:JIMOTOZINE)