給料日前になるとお金が足りない、お金を貯めているけれどなかなか貯金が増えない、という人がきちんと貯められるようになるために、まずやるべきことは収入と支出の把握です。収入は毎月、給与明細をきちんと確認すれば分かりますが、問題は支出です。そして支出を把握するための王道といえば家計簿です。

貯められない人の多くは、家計簿と聞いただけで拒絶反応を起こすのではないでしょうか。そのような人にとって、強い味方になってくれるのが「家計簿アプリ」なのです。

家計簿ではなく、使ったお金を記録すると考えよう

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(写真=Hafiez Razali/Shutterstock.com)

支出を把握しなくてはいけないと言われると、家計簿をきっちりつけて「収入=支出+残金」をぴったり合わせなくてはいけないと決めつけがちですが、そんなことはありません。まずは、大体何にいくら使ったのかを把握して、無駄遣いの原因を見つけ、そこから節約を始めればいいのです。

使ったお金の記録方法は、レシートを必ずもらって集めておく、手帳やノートに使ったお金を記録するなど、自分が続けられそうなやり方で構いません。ただし、これだと月末にレシートを整理したり、記録した金額を集計したりする必要があります。それが面倒で続かないと思う人は家計簿アプリを使ってみてはどうでしょう。

家計簿アプリってどんなものがある?何ができる?

いまや家計簿アプリもさまざまなタイプがあり、どう使いたいのか、どこまで管理したいのかによって使うアプリを選べる時代になってきています。家計簿アプリには、大きく分けて3つのタイプがあります。

まずは家計簿に近い感覚で利用できる「簡単タイプ」。基本的に入力は自分で行いますが、日や月単位で合計しグラフ化するなどして見やすく表示してくれます。

より進化したのが「機能系タイプ」。カメラでレシートを読み込んだり、費目ごとに分類し予算に対しての支出割合などを表示したりできます。より細かく支出をチェックしたい人に向いています。

さらに家計の会計ソフト的に進化した「資産管理タイプ」。日常の支出だけでなく、家計全体のデータを可視化して把握したい人におすすめです。というのは銀行口座や証券口座、クレジットカードの情報などを登録すれば、それらもすべて連動させることができるからです。銀行口座の入出金、クレジットカードの引き落とし、証券口座の評価額などを家計簿アプリひとつですべて把握することができるのです。

機能が充実しているタイプで注意したいのは、アップグレードしたり、長期間の記録を保存したりすると有料になるアプリもあることです。また、いろいろ調べて使い始めても、やはり本当の使い勝手はある程度の期間使ってみないと分かりません。使い続けたいアプリが決まったら、課金の仕組みなども事前に確認しておきましょう。

常に手元にあるスマホだから、とにかく細かく入力

スマートフォンは、いまや日常生活に欠かせない存在になっています。多くの人は、ほぼ1日中持ち歩いているはずです。カメラ機能を使った家計簿アプリへの入力は、レシートを受け取ったその場でカシャッ!と撮ってしまうくらいの即時対応を心がけましょう。

ただし、カメラの読み込み機能の精度もずいぶん高くなってはいますが、完璧ではありません。定期的に入力内容は確認しましょう。レシートを受け取らなかったときなど自分で入力する場合も、時間が経つと忘れてしまいますから、すぐに入力することを心がけるようにしましょう。とにかく溜めない、すき間時間を見つけて細かく入力することが続くための秘訣です。

家計簿アプリは入力さえしてしまえば、集計は自動的にやってくれますから、何にいくら使っているのか、どんな支出が使い過ぎなのかがひと目で分かります。まずは1ヵ月やってみると、無駄な支出が見えてきます。そして1年続けると、支出の傾向など自分の弱点が見えてきます。家計簿アプリで楽しみながら、無駄な支出を減らして、貯金を増やしましょう。 (提供:マネーLife Style