冬至も近づき、本当に時間を間違えそうなくらい陽が短くなってきました。年末・年始を控え、クリスマス休暇を控えて株式市場も1年の「総括」ということなのでしょうが、ここまで株価も上昇しているのですから、今年は利益が出たという人が多いのではないかと思います。

目先の値動きに飛びついてばかりということでもなく、主力銘柄をじっくりと持っていればよかった相場でしたが、「テンバガー」がなくても何もデイトレードでなくても利益が出せるということがわかったのではないかと思います。逆に信用取引の売りなどをしていた人でうまく行かなかったという人もいるかもしれません。ここからは世界的な金余りから金融緩和の終了を考えていかなければならないということになりそうです。

米国株はまちまちとなりましたが、本日の日本市場は円安となったことから底堅い堅調な展開が期待されます。ただ、日銀の金融政策決定会合の結果が発表されるまでは方向感に乏しいのでしょうし、恐らくこれまでの政策と何ら変化はないということなのでしょうが、その際に好感されるのか失望となるのか、どのように反応するのかが今一つわからないところもありそうです。個人的には変わらないことが織り込まれているのですから、クリスマス休暇、年末・年始休暇を睨んで何も変わらないということで手仕舞い売りに押されることになるのではないかと思います。

引き続き23,000円水準を意識すると売られるという展開が続きそうです。上値の重さが嫌気されるのか今度こそということで抜けてくるのかということなのですが、特に目新しい材料でも出ないと、まだまだ上値の重さが嫌気されるということではないかと思います。円安気味ということですから、今のところは下値水準は22,500円~600円程度とみてもよさそうです。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(画像=PIXTA)

米国の減税法案もようやく可決されたという感じです。改めて買い直す材料という感じでもなく、米国株は冴えない展開になっています。さすがにクリスマス休暇を控えて高値更新中ということなのですから、いったんは利益を確定して休みに入るということではないかと思います。来年からの減税の恩恵などが見えてくるのはもう少し先なのですし、利上げの影響もあるので、米国株の上値も重くなりそうで、いったん上値の重さが嫌気されると手仕舞い売りを急ぐということもあるかもしれません。

米国市場も案外値持ちも良く、大きな調整がないことで日本株も堅調な地合いが続いているということですが、9月~11月の上昇時と違い空売りが減少しているということで上値も重くなりそうです。以前から述べているように、今回の大きな上昇の要因の一つが空売りの買い戻しだとすると、空売りの買い戻しがないとすれば、業績の上方修正や金融緩和の強化などの上昇要因が必要ということになりそうです。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。