先週(12/18〜22)の日本株は反発、日経平均は週間で149円54銭(1.5%)高の2万2902円76銭で引けた。

米国税制改革法案の成立が確実視されたことを好感して世界の金融市場はリスクオンとなり、NYダウは18日に過去最高値を更新、米国長期債利回りは9ヶ月ぶりとなる節目の2.5%まで上昇する局面があった。米税制改革法案は23日に成立し、10年間で1兆5000ドルとなる30年ぶりの大型改革が施行されることになった。減税は米成長率を0.5%程度押し上げるとの試算もでている。

日本株も19日には2万2990円の高値を付け節目の2万3000円に迫る局面があったが、11月9日以来の大台代わりとならず跳ね返されている。2万3000円を達成出来なかったことで一旦利益確定売りが広まったものの、押し目買い意欲も強く21日の安値2万2728円で切り返して再び2万2900円台で引けた。

いよいよ17年も最終週、年末は日米ともに高いアノマリーがある。米国株も減税前に大きな利益確定売りが入るとは考えづらい。「掉尾の一振」で2万3000円台の年初来高値を更新して引ける可能性が高そうだ。2万3000円台で大納会を終えれば90年以来27年ぶりになる。

先週(12/18〜22)の振り返り

株式展望
(画像=PIXTA)

18日の日経平均は5日ぶりに反発、前日比348円(1.6%)高の2万2901円で引けた。

週末に米税制改革の修正案が下院で可決し、週内にも成立することが確実となった。15日のNYダウは過去最高値を更新、日本株にも買いが広まった。米長期金利の上昇から銀行株が買われ、市場の調整の原因となった半導体関連銘柄にも買い戻しが入った。

19日の日経平均は反落、前日比33円(0.2%)安の2万2868円で引けた。

NYダウが連日で過去最高値を更新、日経平均も朝方2万2990円まで上げる局面があったが、節目の2万3000円を前に国内期間投資から利益確定の売りが出た模様で上げ幅を縮小して引けた。

20日の日経平均は反発し、前日比23円(0.1%)高の2万2891円で引けた。

米住宅着工件数が市場予想に反して増加、米長期債利回りが一時2.47%と2カ月ぶりの高水準を付けた。日米金利差の拡大でドル円が12月13日以来の113円台となり、株式市場も堅調だったがやはり2万3000円近辺では上値の重さが目立った。

21日の日経平均反落、前日比25円(0.1%)安の2万2866円で引けた。

米国市場は18日の高値更新以降、税制改革の材料出尽くし感から利益確定売りが広まり2日連続安となった。日本株も朝方は163円安の2万2728円と週間安値をつける局面があったが、午後からの日銀のETF買いで小幅高に転じた。

22日の日経平均は反発、前日比36円(0.2%)高の2万2902円で引けた。

年末で市場参加者が減りつつあり相場の方向感がでない中、米長期債利回りが2.5%に一時乗せたこともあり、銀行株の堅調さが市場をささえ2万9000円台に乗せた。個人投資家は指数よりも新興市場やIPO株の商いに集中しているようだ。

先週の海外市場を振り返る

22日のNYダウはクリスマスの連休を控えて、利益確定売りが広まり28ドル(0.1%)安の2万4754ドルで引けた。週間では102ドル高となり5週連続で上げている。債券から株にシフトする流れはなかなか止まらない。

NY為替市場は税制改革法案が可決し材料出尽くしで市場参加者も少なく閑散だった。日中のドル円の値幅はわずか18銭。113円30銭で商いを終えた。東京市場の22日17時からは11銭の円高だった。

日経平均の夜間取引も参加者は限定的で22日の大阪先物の引け比25円高の2万2875円で引けている。

今週(12/25〜29)の株式展望

今週の日経平均の予想レンジは2万2650円〜2万3200円を想定している。大納会前の上げを「掉尾の一振」という。1997年以降の20年で大納会までの5日間の騰落をみると17勝3敗と圧倒的に上げる事が多い。ただその3敗が2010年以降であり、最近は掉尾の一振の傾向が弱まってはいる。昨年は313円下げた。

米国にもサンタクロースラリーがある。過去20年で最後の営業日5日と年初の2営業日の7日間の値上がり傾向が強い。ともに、機関投資家の多くがすでに年内もポジション整理を終え売り圧力が一巡した中に、ボーナスなどの個人の資金が市場に回るからだと言われている。

掉尾の一振で、25年ぶりの高値を更新して27年ぶりの2万3000円台で大納会を引けることが期待される。今週の下値のサポートは25日移動平均線の2万2650円。上値は心理的抵抗線である2万3000円を突破すれば一段高となる可能性がある。

今週のイベントは、日本では26日に黒田総裁講演、10月の日銀金融政策決定会合の議事録公開、28日に12月の日銀金融政策決定会合の主な意見公開、29日が東証大納会。海外は25日がクリスマスで米国、欧州、HK、シンガポールなどが休場。26日がボクシングデーで欧州、HKなどが休場。

IPOが、25日にABホテル、要興業、26日にオプティマスGで本年のIPO終了。今週の経済指標は、日本では26日に11月消費者物価指数、28日に11月鉱工業生産がある。海外では26日に米10月S&P/ケースシラー住宅価格指数、27日に米12月CB消費者信頼感指数、29日に米12月シカゴ購買部協会景気指数、1日には中国12月製造業PMIがある。

平田和生(ひらたかずお)
慶應義塾大学卒業後、証券会社の国際部で日本株の小型株アナリスト、デリバティブトレーダーとして活躍。ロンドン駐在後、外資系証券に転籍。国内外機関投資家、ヘッジファンドなどへ、日本株トップセールストレーダーとして、市場分析、銘柄推奨などの運用アドバイスをおこなう。現在は、主に個人向けに資産運用をアドバイスしている。