世界41都市のうち、2016年9月~17年9月の間で不動産価格が最も高騰したのは中国の広州市で、36.3%も値が上がったことが分かった。次いで上海やケープタウンで15%弱の値上がりが見られた。

日本からはトップ20に入った地域はなく、前年(2015年9月~16年9月)37都市中7位だった東京は2%増で22位に転落した 。

前年31.6%の高騰で一気に首位に躍りでたカナダのバンクーバーは、過去1年で価格上昇が1.5%にまで落ち着き、23位へ後退。かつて「住宅バブル都市」と呼ばれたニューヨーク(21位、2.3%増)やロンドン(37位、4.6%減)もトップ20入りを逃した。特にロンドンの高級住宅市場に急激な失速が目立つ。

ランキングはロンドンを拠点とする国際不動産コンサルティング企業ナイト・フランクが、世界41都市における不動産動向をまとめたもの。調査期間は2016年9月~2017年9月。

過去1年で高級不動産が最も値上がりした20都市

20位(前年同期16位) マイアミ 2.6%―米国
19位(24位) バンコク 2.7%―タイ
18位(12位) シンガポール 3.2%―シンガポール
17位(13位) ダブリン 4.4%―アイルランド
16位(15位) ロサンゼルス 4.4%―米国
15位(22位) エディンバラ 4.5%―スコットランド
14位(初登場)ストックホルム 5.4%―スウェーデン
13位(14位) サンフランシスコ 5.5%―米国
12位(32位) 香港 5.6%―中国
11位(10位) 北京 7.2%―中国

10位(初登場) ベルリン 7.3%―ドイツ
9位(6位) メルボルン 10.4%―オーストラリア
8位(9位) シドニー 10.0%―オーストラリア
7位(3位) ソウル 11.2%―韓国
6位(35位) パリ 11.3%―フランス
5位(5位) トロント 11.5%―カナダ
4位(25位) マドリード 11.9%―スペイン
3位(8位) ケープタウン 14.5%―米国
2位(2位) 上海 14.9%―中国
1位(4位) 広州市 36.3%―中国

不動産価格抑制策効果?中国都市の過去3カ月の価格上昇は鈍化