先週(12/25〜29)の東京為替市場で円は反騰、東京インターバンク間の17時時点でのドル円レートは前週末比75銭円高の112円66銭で商いを終えた。年間では4円45銭の円高だった。

海外勢がクリスマス休暇中で市場参加者は限定的。先週前半の為替市場は完全に膠着だった。クリスマス25日のドル円の値幅は29銭、ボクシングデー26日の値幅は12銭、27日も23銭と、東京為替市場は完全な凪状態だった。

ただ、28日の米メディアからの北朝鮮がミサイル発射の可能性があるとの報道で円高に振れ、27日から原油高、銅高がドル円のレンジを112円台の円高に押し上げた。

原油価格はリビアのパイプライン事故で急騰、26日のNYMEXで一時60.01ドルまで上昇した。2年半ぶりの60ドル台だった。28日には中国の環境規制強化で中国の鉱山が生産停止を命じられたとの報道で銅が7210ドルと14年7月以来3年5ヶ月ぶりの高値となった。29日の原油は米在庫の減少で一時60.42ドルまで高値追いとなっている。銅も続伸し5連騰だった。

原油高、非鉄金属高を背景に資源国通貨が買われて、資源国通貨高・ドル安によりクロス円での円高となり、12月15日以来の112円台を付けた。例えば、資源国通貨の代表の豪ドルは対円で11月27日には84円30銭台だったが、先週末には87円40銭台、27日には88銭台まで上げている。

資源国通貨高は、リビアの事故、中国の動向だけでなく、18年の世界景気がさらに拡大するとの観測が背景にある可能性が高い。今後も原油が上昇するなら資源国通貨が買われ円高が進む可能性がでてきた。今のところは、ドル円はボックス圏のレンジ内での動きであるが、今週の米雇用統計、原油動向次第では新しいトレンドがでてくるかもしれないので注目だ。

先週(12/25〜29)の振り返り

為替展望
(画像=PIXTA)

25日の東京為替市場で円は続伸、ドル円の17時時のレートは前週末日15銭円高の113円26銭だった。 海外投資家がクリスマス休暇で参加者が少なく113円前半での動きに終始した。

26日の東京為替市場で円は3日ぶりに反落、ドル円の17時のレートは前日比4円円安の113円30銭だった。 海外勢は引き続きボクシングデーで参加者が少ない。一日のドル円の値幅は12銭しかない閑散相場だった。

27日の東京為替市場で円は反発、ドル円の17時のレートは前日比11銭円高の113円19銭だった。 海外ではクリスマス休暇が終わり始めたが、引き続き市場の方向感はでない。終始113円台前半での動きだった。

28日の東京為替市場で円は続伸、ドル円の17時レートは前日比46銭円高の112円73銭だった。 米国のメディアから北朝鮮がミサイル発射の可能性がある動きをしていると報道があり、一時112円66銭まで円高が進んだ。報道後、年末高が期待されていた日本株も127円安と午後から急落することになった。

29日の東京為替市場で円は3日続伸、ドル円の17時のレートは前日比7銭円高の112円66銭だった。 引き続き市場参加者は少ないが、原油高と銅高など資源高で資源国通貨が買われており、クロス円で若干の円高となっている。

先週の海外市場を振り返る

29日の原油は、米在庫の減少で一時60.42ドルまで高値追いとなった。銅も続伸し5連騰だった。資源国通貨の堅調でクロス円で円高になっている。

NY為替市場でのドル円は112円75銭で商いを終えた。前日比では20銭の円高ではあるが、東京17時比では9銭の円安であり、方向感は出ていない。

29日のNYダウは年内最終商い日の利益確定の売りで反落、118ドル安の2万4719ドルで17年の商いを終えた。週間でも34ドル安となり6週間ぶりの下落となった。年間では4956ドル(25.1%)高となり2年連続で上昇した。

ドル円は112円台で推移しているが、この程度の円高では日本株の悪材料視されてはおらず、日経平均の夜間取引は2万2780円と29日の大阪先物の引け比30円高で終えている。

今週(1/4〜5)の為替展望

今週の東京為替市場は4日、5日の2日だけ。ドル円の予想レンジは112円03銭から113円63円のレンジを想定している。5日の米12月雇用統計待ちで方向感はでそうにもない。年初の原油や銅市場の動向次第では円高になる可能性もあるが、トレンドが出るほどの動きにはならないと見ている。

下値の目処は12月15日安値の112円03銭、もしブレークした場合でも100日移動平均線の111円99銭が次のサポートになりそう。高値の目処は12月21日高値の113円63銭。抜けた場合は12月12日の113円74銭が次のレジスタンス。

今週のイベントは、日本では4日が大発会、5日に経済3団体の会見がある。海外では、年初から欧州で金融新規制MiFID2が施行、3日には米12月FOMC議事録が公開される。

今週の経済指標は、日本では特にない。世界では、3日に米12月ISM製造業景況指数、4日に米12月ADP雇用統計、5日にさっそく米12月雇用統計があり、米12月ISM非製造業景況指数が注目される。

平田和生(ひらた かずお)
慶應義塾大学卒業後、証券会社の国際部で日本株の小型株アナリスト、デリバティブトレーダーとして活躍。ロンドン駐在後、外資系証券に転籍。国内外機関投資家、ヘッジファンドなどへ、日本株トップセールストレーダーとして、市場分析、銘柄推奨などの運用アドバイスをおこなう。現在は、主に個人向けに資産運用をアドバイスしている。