先週(1/9〜12)の日本株は反落、日経平均は週間で60円71銭(0.2%)安の2万3653円82銭で引けた。10年以来8年ぶりに大発会からの3連騰で始まった日本市場は、9日に2万3952円61銭と26年ぶりの高値となる昨年来高値を更新したが、その後3連敗となり週間では小幅ながら下落した。下げたといっても年初から1000円以上上げた後の300円程度の調整であり、11日、12日の下げ局面では連日で今年初の日銀のETF買いが確認されたこともあり、短期調整で終わるとみている。

日銀が9日の金融調整で長期国債の買い取り額を減額し、金融緩和の縮小(テーパリング)懸念から円高となった。東京為替市場でドル円は前々週末の113円15銭から前週末は111円38銭と、週間で1円77銭の円高だった。もっとも12日の金融調節で日銀は買い取り額を据え置いており、ステルス・テーパリング懸念は落ち着きはじめている。

円高に加えて、12日に1月限の日経平均のミニ先物とオプションのSQを控えていたため、SQに絡むポジションのヘッジ商いが相場の波乱要因となり、日経平均の下げ幅が加速された可能性が高い。

日本市場が日銀疑惑で上下している間も、世界株のリスクオンによる上昇は続き、NYダウは11日、12日と連続で200ドル以上の上げで過去最高値を更新している。NY株高は、今後本格化する17年4Q決算に期待が高まったためだ。米国企業の17年4Qは最終利益で12%増程度が見込まれており、税制改革を見込んで18年1Qの予想ガイダンスは上乗せされてくる期待が強い。

ドル円は12日にはNY為替市場で一時昨年11月27日以来となる110円台に入ったが、これはユーロ高・ドル安によるクロスレートでの円高であり、それほど悪い円高でないように思える。

実際、12日の夜間取引で日本株はSQを通過し海外株高が続いていることで買われており、2万3800円台を回復した。先週末の大阪先物比では180円ほど高い値段で取引されており、15日の相場はギャップアップして始まる可能性が高い。

米国企業の好決算が先導し日本企業の決算期待も高まり、日経平均も切り返し高値トライする動きを予想する。先週は日経平均が調整局面だったが、個人が商いの中心の新興市場は堅調だった。

JASDAQ平均は7連騰で過去最高値更新、マザーズ指数は11日こそ昨年来高値更新後に6日ぶりに下落したが、12日には切り返している。個人は17年に株式を大幅に売り越しており、買い余力が高い。日経平均のもう一段高には外国人とともに個人の動向が鍵になりそうだ。

株式市場振り返り(9日〜12日)

株式展望
(画像=PIXTA)

9日連休明の日経平均株価は3日続伸、前日比135円(0.6%)高の2万3849円で引けた。昨年来高値を更新し、91年11月15日以来26年ぶりの高値をつけた。

日本の連休中にNYダウは5日に過去最高値を更新、原油も3年ぶりの62ドル台を付けた。世界経済の拡大期待を背景に運用リスクを取る動きが広がっている。日本株も昨年来高値を更新して9日にザラ場で2万3952円をつけ3月先物では一時2万4000円をつけた。東証1部の売買代金は3兆1112億円と大発会から3日連続で3兆円を上回る活況だ。

10日の日経平均は4日ぶりに反落、前日比61円(0.3%)安の2万3788円で引けた。

9日の日銀の金融調整で長期国債の買い入れ額を減らしたことで、米長期債利回りが2.59%と16年3月以来の水準まで上昇し、円高が一時111円台まで進展した。日経平均は年初からの上げが1085円(4.8%)に達しており、利益確定売りが広まり、12日のミニSQに絡んだヘッジ売りも入った。東証1部の売買代金は今年初めて3兆円を下回った。

11日の日経平均は続落、前日比77円(0.3%)安の2万3710円で引けた。

日銀のステルス・テーパリング疑惑に次いで、中国が米国債の購入の減額や停止を考えているのとの報道で、ドル円は日中一時111円32銭まで円高が進行した。12日のミニSQに絡んだ先物のヘッジ売りが市場の重荷になっている。

中国が米国債の噂を否定し、日銀がこの日実施した国債買い入れオペが前回と同額だったことで、ドル円は111円後半まで戻した。日本株には午後から今年初となる日銀のETF買い735億円が入り下げ幅を縮小した。

12日の日経平均は3日続落、前日比56円(0.2%)安の2万3653円で引けた。

ユーロが続伸、クロスレートでドル円が一時111円07銭まで円高が進行した。14時発表の12月の景気ウオッチャー調査が5ヶ月ぶりに前月比で悪化していたことも、利益確定売りが拡がる契機となった。もっとも、午後から日銀が連日のETF買い735億円を入れたことが確認されている。ミニSQだったこともあり東証1部の売買代金は3兆円を回復した。

先週の海外市場を振り返る

12日のNYダウは連日の200ドルを超える大幅高で連騰、前日比228ドル(0.9%)高の2万5803ドルで引け、主要3指数全て過去最高値更新した。

12日から17年4Qの決算発表が始まった。米大手銀のJPモルガン・チェースやウェルズ・ファーゴが決算を発表、税制改革を織り込み今後の予想ガイダンスが好調だった。今週以降本格化する決算に対する期待感が高まった。

ドル円はNY為替市場で円が4連騰、前日比20銭円高の111円10銭で取引を終えた。一時は110円92銭と17年11月27日以来の110円台をつけた。12日の東京為替市場の17時からの比較では28銭の円高。

ドイツでメルケル与党が大連立継続に向けて合意したとの報道でユーロ買い・ドル売りとなり、ユーロは対ドルで3年ぶりの高値をつけ、クロスレートで円高が進んだ。

NYMEXのWIT原油先物は世界景気拡大、在庫縮小で5日続伸、前日比50セント高の64.30ドルと3年ぶり高値で引けている。

NY株高を好感し、円高にもかかわらず、CMEの日経平均先物は2万3820円と12日の大阪先物の引け比180円高で商いされており、15日の相場はギャップアップして始まる可能性が高そうだ。

今週(1/15〜19)の株式展望

今週の日経平均の予想レンジは2万3500円〜2万4000円を想定している。12日のSQを通過し、日経の波乱要因が一つ減った。円高の進行が気になるところだが、ユーロ高によるクロスレートでの円高でありあくまでレンジ内での展開、足下ではドル円と日経平均の相関関係は薄れつつあり、日本株の上昇を根本的に阻むものではないと見ている。

12日の海外市場で日経平均先物が夜間取引で2万3800円台を回復しており、1月後半から本格化する決算期待で日経平均は高値を再びトライに行く展開を予想している。

テクニカルでは日経平均は上げ相場で短期的なレジスタンスとなる5日移動平均線の2万2743円を下回った。次のサポートは12日安値の2万3588円、さらに下げる場合は25日移動平均の2万2994円がサポートとなる。5日移動平均線を再び上回るようなら、高値再トライの可能性が高く、レジスタンスは1月9日のザラ場高値の2万3952円。抜くようなら2万4000円台乗せとなるだろう。

今週のイベントは、日本では15日に日銀支店長会議、さくらレポート、16日に経団連春闘指針、芥川賞・直木賞発表、17日に小型ロケット「イプシロン」打ち上げがある。世界では14日から北米国際自動車ショー開幕、15日米キング牧師生誕記念日の祝日、南北朝鮮実務会談、16日に北朝鮮核問題に対する外相級会合、17日に米ベージュブック、米暫定予算期限切れが注目される。

今週の経済指標は、日本では16日に12月訪日外国人客数、企業倒産、ビール類出荷額、17日に11月機械受注、中古車販売台数、19日には百貨店売上高などがある。海外では17日に米鉱工業生産、18日に中10-12月GDP、米住宅着工件数などがある。

米決算では、16日のシティグループ、17日のバンク・オブ・アメリカ、ゴールドマンサックス、18日のモルガンスタンレー、IBMなどが日本株にも影響を与える可能性のある企業だ。(ZUU online 編集部)