住宅ローン,借り換え
(画像=PIXTA)

住宅ローンの借り換えには労力が必要だ。新規借入時を同じだけの書類の用意、登記の手続き、既存借入銀行との折衝、膨大な契約書の記入など、面倒な思いをまたしなければならない。同じ銀行で借り換えてしまえば面倒な手続きをする必要はないと考える人は多い。しかし、同じ銀行での借り換えは難しいし、不可能だ。同じ銀行で住宅ローンの金利を下げるには別の方法が存在する。

目次

  1. 同じ銀行で住宅ローンの借り換えは可能か
  2. 別商品ローンで借り換えが可能なケースも
    1. 別商品なら借り換え可能
  3. 契約中の住宅ローンの金利を下げてもらうことができるケースも
    1. なぜ交渉できるのか
  4. 住宅ローン見直しのメリット・デメリット
    1. メリット
    2. デメリット
  5. ポイントは具体性を持った交渉
  6. 交渉の手順 4つのステップ
    1. 1 借り換え先の銀行と住宅ローンを決定する
    2. 2 事前審査を申込む
    3. 3 借入中の銀行担当者に金利交渉を申し出る
    4. 4 銀行担当者から回答が来る
  7. 交渉を成功させるポイント
    1. 交渉はあくまでも丁寧に行うこと
    2. 実際に借り換える意思があることを表明すること
    3. 交渉は3月と9月が狙い目
  8. 交渉時の注意点
    1. 中途半端に妥協しない
    2. 金利の引き下げにも再審査はある

同じ銀行で住宅ローンの借り換えは可能か

結論から言ってしまえば、同一の銀行で住宅ローンの借り換えはできない。そもそも「ローンの借り換え」はA銀行から借りているローン残高と同額のローンをB銀行で別の有利な条件で借り、そのお金でA銀行のローンを完済するというものだ。A銀行のローンはなくなってB銀行のローンが残るから結果的として借り換えたことになる。

A銀行から同額のローンをA銀行から借り換えるということを可能にしてしまうと、ユーザーは常に最新の、有利な金利でローンを「更新」できるようになってしまう。これはA銀行からしたら何の特にならない、むしろ損をするだけの手続きになってしまうので、基本的に同じ銀行から住宅ローンの借り換えはできないことになっている。

別商品ローンで借り換えが可能なケースも

同一の銀行で住宅ローンの借り換えはできないことになっているが、同じ銀行で取り扱っている住宅ローンが複数ある場合、異なる住宅ローンに借り換えるということが可能なこともある。

別商品なら借り換え可能

◎◎銀行 Xタイプ住宅ローン→◎◎銀行 Yタイプ住宅ローン

しかし、別の住宅ローンに借り換えるということは事務手数料や印紙税などの諸費用が発生してしまうだけでなく、書類の作成、ローンの審査など別の銀行で借り換えるのとやることは変わらない。別の銀行で借り換えたほうが、より良い条件になるケースもあるだろう。

絶対に同じ銀行で借り直したいという特別な事情がない限り、同じ銀行の別商品の住宅ローンで借り換えるというメリットはあまりないのだ。

契約中の住宅ローンの金利を下げてもらうことができるケースも