株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループは、2018年4月1日から、全額出資子会社である銀行の名称を「株式会社三菱UFJ銀行」に変更した。同時に、英文の銀行名は、これまでの「The Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ,Ltd.」から「MUFG Bank,Ltd.」に変更した。日本で最も有名な銀行の行名変更によって、預金者が行うべきことはあるのだろうか。
定期的にお金を受け取っている人は振込主に連絡すべし
大原則として「定期的にお金を受け取っている場合は、振込主に連絡が必要」と覚えておこう。もちろん、定期的ではなく、スポットでお金を受け取る場合、振込主には新銀行名を入力してもらう必要がある。定期的にお金を受け取っている場合には、どのようなケースがあるだろうか。3つに分けて解説していく。
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給与を三菱東京UFJ銀行で受け取っていた場合
毎月のお給料(給与)を三菱東京UFJ銀行で受け取っていた人は、勤務先に確認が必要だ。振込元である勤務先の銀行口座が三菱UFJ銀行以外(三井住友銀行やみずほ銀行など)である場合、平成30年6月29日(金)までは新銀行名(=三菱UFJ銀行)に読み替えて入金してくれるが、7月以降は振込自体ができなくなる。
勤務先の銀行口座が三菱UFJ銀行であった場合は、MUFGグループ間のやりとりとなるので、7月以降もしばらくは入金対応してくれるが、あくまで時限措置だという。体制がしっかりしている会社であれば、既に経理が振込先を「三菱東京UFJ銀行」から「三菱UFJ銀行」に変更済みかもしれないが、余計なトラブルを避けるためにも、念のため確認したいところだ。
不動産の賃料を三菱東京UFJ銀行で受け取っていた場合
不動産を所有していて、家賃やテナント料を三菱東京UFJ銀行で受け取っていた人は、入居者や店子に振込先設定の変更を依頼しよう。上記と同じく、振込元である入居者や店子の銀行口座が三菱UFJ銀行以外である場合、6月末までは新銀行名に読み替えて入金してくれるが、7月以降は振込自体ができなくなる。振込元が三菱UFJ銀行であった場合は、7月以降もしばらくは入金対応してくれるが、あくまで時限措置だ。
海外からの送金を三菱東京UFJ銀行で受け取っていた場合
海外の会社と取引があったり、海外不動産を所有していたりする場合は、定期的に海外から送金を受けているだろう。海外からの送金を三菱東京UFJ銀行で受け取っていた場合も対応が必要だ。国際標準化機構によって承認された金融機関識別コードの標準書式であるSWIFTコード(スウィフトコード)に変更はないものの、英文の銀行名は、これまでの「The Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ,Ltd.」から「MUFG Bank,Ltd.」に変更したためだ。
通帳やカード類は継続して使用が可能
銀行が新名称となるだけであるから、預金を含めた契約関係に変更があるわけではない。したがって、預金等の権利関係には影響がないし、公共料金等の自動引落口座として利用している場合も、そのままで大丈夫だ。通帳、カード類、手形帳、小切手帳も、従来のものがそのまま使用できる。インターネットバンキングも同様だ。以下に、変更が不要なものについてまとめたので参考として欲しい。
<変更手続きの必要がないもの> ・金融機関コード、店名、店番、口座番号、SWIFTコード(スウィフトコード) ・利用中の通帳、証書、キャッシュカード等のカード類 ・手形帳、小切手帳 ・ATMの利用 ・公的年金(国民年金、厚生年金)の受取口座(ただし企業年金等は支払機関への確認が必要) ・公共料金、クレジットなどの各種自動引落口座 ・マル優、マル特、マル財 ・契約中の融資、ローン、投資信託、外貨預金、公共債など ・インターネットバンキング
なお、詳細は三菱UFJ銀行のサイトで確認して頂きたい。同行は「行名変更お問い合せダイヤル」を用意している。電話番号は「0120-387-004」で、祝日や年末年始を除く平日の朝9時から夜18時まで対応している(2018年4月現在)。少しでも気になる部分があれば、理解できるまで確認したいところだ。(ZUU online 編集部)