家計簿の作成にチャレンジする人は多いのですが、継続できずに止めてしまう人もまた少なくありません。家計簿を続けるコツはどのようなものでしょうか。今回は、家計簿をつけるメリットや続ける難しさを踏まえたうえで、少しでも楽に続ける方法を解説します。

独身も夫婦も!家計簿で貯金体質

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(画像=Doucefleur/Shutterstock.com)

何かを改善したいときに、真っ先に手をつけるべきは現状分析です。家計も例外ではありません。「1ヵ月収入や食費、家賃、医療費、教育費はいくらだったのか」など、収入と支出をまとめた現状分析をしてこそ、家計の改善につながるのです。現状を見て収入を増やし、支出を減らせば貯金額は増えます。したがって、家計の現状を家計簿に記録することが、家計改善=貯金増へ向けたファーストステップとなるのです。

家計簿というと、専業主婦がこまめにつけているものという先入観があるかもしれません。どうしても、子どものいる家庭の「お母さん」が家計簿とにらめっこしながら「今月も赤字とため息をつく」といった所帯じみたイメージがついています。

しかし、本来は自立して生活するすべての人が家計簿をつけるべきでしょう。独身やDINKS(子どものいない共働き夫婦)、子育て世帯など、どんな世帯であっても家計の現状分析には家計簿が有効です。家計簿をつけることで、どれだけ自分たちが無駄な支出を繰り返しているのかが可視化=「見える化」されます。無駄の存在を意識することで、無理せずとも自然と節約志向になりやすいです。結果として、家計簿によって「貯金体質」へ家計がシェイプアップされるでしょう。

家計簿を続けられない理由

効果抜群の家計簿ですが、三日坊主になってしまう人が少なくないのも現実です。収入は主に月1回なので記録するのも簡単ですが、買い物は毎日のようにしています。忙しさのあまり、ついうっかり記帳を忘れる日もあります。また、そうした「うっかり」に気づくと「自分はなんてだめなのだろう」と嫌な気分に陥り、徐々に家計簿に苦手意識を持ち始めていくわけです。

また、家計簿をつけるのが面倒なのも理由の一つです。買い物から、クレジットカードで引き落とされる出費、金融機関の口座から引き落とされる固定費、給料からの天引きなど、お金の出ていくタイミングはばらばらになっています。出費を細かく把握しようとすると、「いつ何がどれくらいの出費だったのか」をチェックして、毎日記録しなければなりません。これだと、毎日30分から1時間は家計簿に充てることになるでしょう。こうした面倒さが、続かない理由になっています。

口座引き落とし・クレジットカードの利用で簡単家計簿

家計簿をつけるのが面倒だから続かないのだとすれば、続けるためには面倒さを省けばよいということになります。家計簿を簡単にするコツがいくつかあります。まず、口座引き落としやクレジットカードなどを最大限活用して、支払いを自動化するのがおすすめです。よく現金払いにしてレシートを保管するやり方がありますが、くしゃくしゃになったレシートを整理してとっておくのは予想以上に大変です。

それであれば、現金の使用頻度を減らしてクレジットカードや口座引き落としに頼ってしまいましょう。こうすると、金融機関の口座やクレジットカードの明細に必ず出費内容が記録されます。あとは明細をプリントアウトしたりコピーしたりして、その紙を家計簿に貼り付けてしまえば記帳完了です。さらに、手で家計簿をつけるのではなく、エクセルやアプリを利用するのも有効です。

最近では作り込まれたエクセル家計簿や、スマートフォンでもPCでも使える家計簿アプリなどがたくさんリリースされています。こうしたツールを活用すれば、自分の手で数字を転記する必要がなくなって気持ちが楽になるでしょう。家計簿アプリの中には、金融機関の口座やクレジットカードのアカウントなどのデータを接続することで、自動的にアプリに収入や出費が記録されるものもあります。

これなら、自分では何一つ作業することなく家計簿ができあがります。家計の改善にはお金の節約が欠かせませんが、家計簿づくりの継続には時間と労力の節約が欠かせません。これまで家計簿の続かなかった人は、ぜひ少しでも作業のやりやすい家計簿を試してみてください。(提供:Incomepress


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