税制改正で、保険料を抑えようとする動きが広がっています。必要不可欠な支出に値するか、保険の正しいスリム化を考えていきましょう。
【参考: 保険は見直しが大事!そのポイントを分かりやすく解説! 】
増税と保険料の関係は
消費税、自動車税、ガソリン税、社会保険料の増額、税額控除の縮小…。景気回復と同時に様々な財政基盤の強化策が打ち出されています。日々の出費に優先順位を付けながら、大胆な自己投資を図るためにも、支出割合の高い保険について考えておく必要が出てきました。
保険料自体は増税を見越して値上げが行われています。日本国債の買い入れを率先して行う保険会社の圧力に、政府も保険料控除の増額を認めました。ですが、一般消費者の立場では、より合理的な保険料でメリットの高い商品開発を求めたいところです。
保険のポイント制は役に立つか?
大手保険会社のテレビCMが最近増加傾向にあるようです。一時保険会社の収益悪化や相次ぐ保険金不払いが問題化されたおかげで、保険会社の広告宣伝が激減しました。
現在の保険会社の収益は、完全に第3分野に移りつつあります。つまり、家族持ちの大きな死亡保険ではなく、医療保険や介護保障保険が主役になってきているのです。つまり保険会社にとっては、利益率の高い商品の中では死亡保障がメインの定期保険、ということになります。
ところが、現在こうした商品を必要とする年齢層が激減しています。そのため、現在では契約中の保険契約者にポイント制などを提示して、いかに継続してもらうか、という対策に各社が力を入れているようです。
ポイント制は、商品プレゼントや旅行のキャンペーンなど、非常にバラエティに富んでいます。ですが、こうしたサービスはもちろんタダで受け取れるわけでは無く、事業費として保険料にしっかり付加されています。保険契約にあたっては、付加サービスよりも本来の保障オンリーで選択する方が利に適っているのと言えます。
【参考: 保険の理想型!?貯金は三角、保険は四角、保障は台形型!!! 】
不要な特約を「断捨理」しよう
保険には「特約」と「特則」が存在します。特約とは文字通り、特別の約束、とでも言うべきもの。例えば『保険期間10年の定期保険』を勧められた、とします。あなたは今40歳、子供が12歳です。あと10年すれば子供は社会人、その後は夫婦2人の生活が待っています。
つまり、あと10年は子供の養育費の心配をしなければなりませんから、その分の保険に加入する意味があるでしょう。ところが、勧められた保険商品には『医療特約』や『介護特約』が付いていました。
一体これらには、なんの意味があるのでしょうか?ここで考えたいのは、医療や介護は「50歳までの10年間」だけ、では短すぎる、ということです。むしろ医療保険や介護保障は、50歳よりも後に使う可能性が高いでしょう。ならば、こういう特約は外し、加入するならば『終身型の医療保険、介護保険』にしなければ意味がありません。こういう特約は、見直しの際にカットしておくべきでしょう。
また、特則は「こんな特約がついています」という意味。介護特約の場合は「介護状態の時にも保障がある『らしい』」程度の意味ですが、特則の場合は「介護費用負担特則」などと具体的に記述することになっています。ですから、なんでもかんでも付いていればお得、とは考えず、不用な特約、特則は捨ててしまいましょう。
【参考: [保険のそもそも論] 保険の見直しはホントに必要か? 】