昨日の海外時間には、米長期金利が低下してドル売りが優勢になる場面もありましたが、NY時間にはいって原油相場、米長期金利、株価が上昇したことからドル円は110円台半ばまで上昇しました。

今後の見通し

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(画像=PIXTA)

今日行われるEUサミットでは、Brexitに関する協議が行われる予定ですが、イギリスと合意できるような進展はないと見られています。このまま時間切れとなって交渉がまとまらないままイギリスがEUを離脱する可能性を市場が織り込みに行けばポンドが売られると予想されます。その場合リスク回避の動きで円買いも強まって、結果的にドル円は再び110円台後半で頭打ちになると考えます。

110円台後半でドル売り

ドル円相場は引き続き6月に入ってからのレンジ相場が継続すると考えていることから、110.70円付近でドル売りをしたいと考えています。111.00円に損切りを置きます。

海外時間からの流れ

欧州時間、特段の新規材料はなかったものの、全般的にドル売りが優勢となってドル円は110.10円台まで下落し、ユーロドルは1.1590台まで、ユーロ円は127.80円台まで上昇しました。

NY時間序盤は欧州時間の流れを引き継いでドル円は110.00円台まで下落幅を拡大しましたが、その後米長期金利が反発するとユーロ売りが強まって、ユーロドルは1.1550付近まで、ユーロ円は127.30円付近まで下落しました。しかしその後原油相場と米長期金利、各国株価が上昇するとドル売り円売りが強まって、ユーロドルは1.1590台に、ユーロ円は127.90円付近まで反発し、ドル円は110.40円付近まで上昇しました。NY時間引けにかけてはドルが一段高となって、ドル円は110.60円台まで上昇し、ユーロドルは1.1550付近まで下落しました。

今日の予定

今日の海外時間には、EUサミットが開催されるほか、独・5月小売売上高指数、独・6月雇用統計、英・第1四半期GDP(確報値)、英・第1四半期経常収支、ユーロ圏・6月消費者物価指数、米・5月個人所得/個人支出、米・5月PCEコア・デフレータ、米・6月シカゴ購買部協会景気指数、米・6月ミシガン大学消費者信頼感指数の発表が予定されています。

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp