昨日の海外時間には、各国株価が堅調に推移する中、米長期金利が上昇してドル買いが優勢になる場面もありましたが、NY時間午後にはいって米長期金利と各国株価が下落したこと、NY時間終盤に「2016年の米大統領選でトランプ陣営の選対本部長を務めたポール・マナフォート被告に有罪評決が下された」と報じられたことから円買いが強まりました。
今後の見通し
先週半ばから、全般的なドル安が続いています。ドル円も緩やかではありますが、高値、安値とも切り下げてきています。今日から、事務レヴェルでありますが米中通商協議が再開されます。ただ、アメリカが妥協する姿勢を見せていないことから交渉が好意的に進む可能性が低いと考えられ、リスク選好の円売りにつながる材料にはなりにくいと考えられ、引き続きドル円相場は軟調な展開が予想されます。
またドル円の日足チャートを見ると、一目均衡表の抵抗帯下限を割り込んで、いわゆる三役逆転が点灯しており、本格的な下落トレンド入りの可能性が示唆されています。急激な動きにはならないと思いますが、109円台半ば程度までの下落があると考えています。
111.20円のドル売りポジションを維持
先週111.20円でドル売り円買いのポジションを作っています。損切りラインを利食い圏内110.80円に引き下げて109円台での利食いを目指しています。
海外時間からの流れ
欧州時間、米長期金利と各国株価が上昇したことから円売りが優勢となってドル円は110.40円台まで、ユーロ円は127.10円台まで上昇しました。この間ユーロドルはやや売りが強まって、1.1500を割り込む場面もありました。
NY時間にはいっても各国株価の上昇が続く中円売りが一段と強まって、ドル円は110.50円台まで、ユーロ円は127.40円台まで上昇しました。しかしその後各国株価と米長期金利が反落すると、全般的にドル売りが優勢となってドル円は110.30円台まで下落し、ユーロドルは1.1600付近まで、ユーロ円は128.00円台まで上昇しました。
NY時間終盤「2016年の米大統領選でトランプ陣営の選対本部長を務めたポール・マナフォート被告に有罪評決が下された」と報じられると米長期金利が低下し各国株価が下落する中円買いが強まって、ドル円は110.10円台まで、ユーロ円は127.40円台まで下落しました。
東京時間にはいって、やや円買いが優勢となっています。
今日の予定
今日の海外時間には、米・7月中古住宅販売件数の発表のほか、米FOMC議事録の公表が予定されています。
(提供:FXプライムbyGMO)
高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp