会社を買うといえば、潤沢な資金を持っている大企業や投資家の話と思う人もいるだろう。しかし、最近では中小企業においてもM&Aの活用が浸透してきている。たとえば、これから起業しようと考えている人や何か副業を始めようと考えている人にとっても、会社を買収してビジネスを開始するという方法は十分あり得る選択肢なのだ。

以下では、これまでM&Aという言葉に馴染みのなかった人にも、300万円で始められる企業買収とはどのようなものかをわかりやすく概説したいと思う。

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(写真=PIXTA)

起業、副業の手段としてのM&Aとは

起業や副業を始める場合、1からビジネスを立ち上げる自分の姿を思い浮かべる人は多いだろう。しかし、たとえばすでに入居者のいる収益用のマンションを購入する場合など、ビジネスとして成立している資産に投資するという方法も存在する。

M&Aはまさにすでにビジネスとして稼働している会社に投資することである。M&Aと聞くと、莫大な資金による、専門的かつ複雑なスキームが必要な作業だと思われがちだ。このため、自分では到底手を出せないと考える人もいるかもしれない。

しかし、収益用不動産を購入したり、飲食店を始めるにあたって店舗の新装をしたり、フランチャイズビジネスに参入するために加盟金を支払ったりする場合にも事業資金は必要になる。

むしろ、一からビジネスを立ち上げるより、すでに得意先や仕入ルートがあり、従業員やアルバイトを雇って商売として回っている会社を買収する方が安定した滑り出しとなることも多い。

会社を買うということの本質

そもそも会社を買うとはどのようなことを意味するのだろうか。つまり、誰に対して、いくらを支払い、どのような手続を経て会社を手に入れるのかという点を明らかにしておきたい。

会社は社長のものではない。法律上、会社の所有者は株主である。もちろん、社長が株式をすべて持っていれば会社は社長のものだが、それは社長という地位ではなく、あくまで株主としての地位にもとづいて会社の所有権を持っていることになる。

会社を買うというのは、この株式を買うことを意味する。実務的には、会社のオーナーである株主との間で株式譲渡契約を締結する。契約条件のうち、株式の譲渡対価については、あらかじめ株式を評価するなどして両者が納得できる金額を探ることになる。

基本的には、会社の決算書をもとに、現在の純資産額や将来のビジネスから得られるキャッシュフローなどを考慮して決定される。会社の規模や業態によってはデューデリジェンスと呼ばれる詳細な財務調査が別途必要になることもある。

300万円あれば買える会社も

では、実際に300万円で買える会社は本当にあるのか。アンドビズ株式会社のホームページに掲載されている「売り情報一覧」を検索してみると、複数の売り案件が登録されている。

・埼玉県の金属製品塗装業(譲渡希望価格: 2,500 千円)
・栃木県の機械器具小売業(譲渡希望価格: 2,500 千円)
・大阪府の訪問介護事業(譲渡希望価格: 3,000 千円)
・東京都の生産用機械器具製造業(譲渡希望価格: 3,000 千円)

もちろん、譲渡希望価格が300万円を超えるものであっても、条件交渉により300万円以内で取引が成立する案件も多く存在する。また、譲渡希望価格を「応相談」としている売り案件の中にも掘り出し物がある可能性が高い。

さっそく自分でも探してみよう

以上ように、300万円でも購入できる会社は探せばいくらでも存在する。アンドビズのようなサイトで実際に案件情報を検索してみると「これなら自分にもできそう」あるいは「このビジネスをしてみたい」という案件がきっと見つかるだろう。

これから起業や副業を目指そうとしている人はアンドビズの「売り情報一覧」をさっそく検索してみてはどうだろうか。