昨日も雨に降られましたが、今朝もあまり天気は良くありません。株式市場は昨日も「連休明け高アノマリー」ということでもないのでしょうが、米国株や中国株に関係なく大きな上昇となるなどまさに昨年と同じような展開になって来ました。特に材料があるということでもないのですが、目先の需給で買われるという状況で本日の日銀の金融政策決定会合も特に問題視されておらず、何も変わらなければ全く問題はないということでしょう。
昨年と違うのは昨年ほどの企業業績の上方修正期待がないということ、そして総選挙もなく、米国の中間選挙を控えているということで上値も限られそうです。米中間の貿易問題が取りざたされていますが、いよいよ次は日本の順番ということになるのでしょうから、貿易問題が手仕舞い売りを急がせるということもありそうです。日経平均レバレッジ(1570)の空売りが大きく増加してきたことは昨年と同じですが、ここからさらに他の銘柄にも空売りが増えるかどうかが大いに注目されます。
本日の投資戦略
米国株や中国株が大きく下落するなかで大きく反発となるという展開でした。外部要因よりは目先の需給に反応するということで売られ過ぎ銘柄などを中心に買い直されているということです。ここまで相場をけん引してきたファーストリテイリング(9983)やソフトバンク(9984)は逆に買われ過ぎ感もあり、先物に引きずられて買われるかどうかということになりそうです。それでも特にファーストリテイリングはまだ空売りも多く、買い戻しを急ぐ動きで買われそうです。
今度は米国市場も中国市場も上昇、為替も円安という状況で上値を試す動きになりそうです。日銀の金融政策決定会合も特に何も変わらないという見方なのだと思いますが、もし何か変化があれば一転して売られるということになりそうです。ここからさらに空売りが積み上がってくると昨年10月のような大きな上昇となるものと思います。
ここで取り上げていた売られ過ぎ、出遅れ銘柄もようやく上昇となるものが多くなりました。銀行株も案外値持ちの良いところからの反発となっています。まだ出遅れ感が強い、食品株にも引き続き注目です。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。