日中は夏のような天候ですが「秋の日は釣瓶落とし」ということで日も短く、朝晩はかなり寒くなっています。気温の差が激しいので健康には注意したいものです。株式市場も銘柄間によっても、日中の動きにしても変化が激しく、物色対象も絞り切れないという感じです。世界的な金余りからの株価高には調整感もあり、日本市場だけここから大きく買われるということもないと思います。中国での預金準備率引き下げ、そして米国の金利上昇ということがどこまで世界的な経済に影響してくるかということになりそうです。

本来であれば、金利上昇で銀行株が買われるというのも変な話なのですが、株式市場ではこうした話もよくある話です。株式相場は美人投票だといわれますが、絵画なども含めて「市場」というものはそういうものだと思います。結局は株式相場でも買う人が多ければ上がり、売る人が多ければ下がるということなのですから、お金の流れをしっかりとみておくということが大切と思います。アルゴナビスのセミナーではお金の流れを中心に見て行くことが多いので、セミナーに出席している人はある程度お金の流れをつかむことはできていると思います。そして大きな流れをしっかりとみていれば、大きく損をすることもないと思います。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(画像=PIXTA)

引き続き海外市場が総じて軟調となり、3連休明けの日本市場も冴えない展開となりそうです。米国ダウ平均はしっかりとしているのですが、ここへ来てハイテク銘柄が本格的に調整となりそうな雰囲気でもあり、今後金利上昇の影響などが取りざたされるとさらに調整感が強まると思います。

「大暴落」とはなっていないのですが、中国株などは大きく下落しています。足元の景況感が悪いといえばそれまでですが、貿易戦争や米国金利上昇などの影響が取りざたされるということなのでしょう。米国企業を皮切りにここから日本企業も決算発表が始まりますが、慎重な見通しなどが多くなると世界的にいったん大きく調整となる可能性もありそうです。

3連休前の信用取引の状況も特に売りが増えたということでもないので、「連休明け高アノマリー」は期待できそうもありません。米国で先駆して相場を引っ張って来ていたハイテク銘柄に調整感が出ており、日本市場でも空売りが減少したものなどから調整となりそうです。ここからさらに空売りが積み上がらないと調整となる可能性も高く、昨年11月のような波乱もあるかもしれません。引き続き、単純にPER(株価収益率)が低い商社株、食品株の売られ過ぎ銘柄に注目です。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。