昨日の帰りや本日の朝も綺麗な月が見られましたが、株式市場は月をめでるどころの話ではなくなってきた感じです。昨日の日本市場ももう少し戻すのではないかと期待されましたが、案外上値が重く、米国市場も堅調な始まりとなったものの終わってみれば大きな下落となるなど、いつものことではあるのですが、相場の雰囲気や流れだけで大きな動きになっています。

この下落がどこで止まるかということになると、7月の時のように急落から急騰ということになるのかどうかということです。決算発表が本格化するなかで個別に決算に反応しやすいところなのですから、改めて業績面から買われ過ぎているのか売られ過ぎているのかで判断するということになりそうです。売られ過ぎ銘柄がさらに売られるということになるのでしょうし、買われ過ぎているから買えなかった銘柄等が修正されれば逆にチャンスとなるのですから、7月のように急反発とならなくても「買えるものが買える」ということになるのでしょう。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(画像=PIXTA)

昨日の日本市場も戻りが鈍いという雰囲気でしたが米国市場が下げ止まりません。買われ過ぎていた米ハイテク銘柄の修正などもあるということでしょう。逆に言えばこれまで懸念材料が多い割にはしっかりとした相場ということだったものがここへ来て一気に修正されたということでしょう。要は修正がどこまで続くかということになるのでしょうが、米中間選挙後の状況を先取りしているという面もあり、いったんはここで下げ渋るのではないかと思います。

ただ、ここまで下落すると戻りも鈍くなってきそうです。昨日の日経平均もちょうど節目となる22,200円で止まったということで今度は22,200水準が上値ということになりそうです。日本市場でも買われ過ぎ銘柄の修正が行われると思いますが、売られ過ぎ銘柄に下げ渋りが見られれば指数の上値は重くなっても、しっかりと戻す銘柄も出てきそうです。

昨日の反発でも割安銘柄が減りました。いったん下げ止まった銘柄も多いのではないかと思います。ここからは指数が大きく下押しても売られない銘柄を選別していくということで良いと思います。ハイテク銘柄などはさらに下値を試す動きになるのでしょうし、指数に影響が大きく買われ過ぎた銘柄も売られそうです。指数に影響が少なく、売られ過ぎているディフェンシブ銘柄ということで引き続き明治HD(2269)や森永乳業(2264)などの食品株に注目です。

森永乳業(2264)は底値圏での保ち合いが長くなり、そろそろ動き出しても良いところです。25日移動平均線と75日移動平均線もかなり近づいて来ており、ここからこれらの移動平均線を抜けてくるようであれば戻りを試す動きになるのでしょう。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。