(本記事は、水野俊哉氏の著書『年収1億円の人は、なぜケータイに出ないのか?』サンライズパブリッシング、2018年5月25日刊の中から一部を抜粋・編集しています)

年収1億円の人は、メニューが来たら2秒で即決

年収1億円の人は、なぜケータイに出ないのか?
(画像=GaudiLab/Shutterstock.com)

年収300万円の人は、飲食店で友達と同じものを頼む。
年収1000万円の人は、じっくりメニューを見て選ぶ。
年収1億円の人は、メニューが来たら2秒で即決。

なるべく判断に要する時間を減らすというのは、お金持ちの誰もがやっていることです。

行きつけの飲食店であれば、お気に入りのメニューがあり、だいたい頼むものは決まっています。 ホテルのラウンジでミネラルウォーターを頼むというのも、その一例です。

初めて行った店でも、メニューで迷う人はいません。皆が競うように、メニューが渡された途端にオーダーを決めています。

もちろん、他人のオーダーを聞いてからそれを真似するような、優柔不断な決め方をする人もいません。

それでも、ものの2秒ほどでメニューを決めることができるのは、日ごろから培っている決断力や直感力の賜物でもあるでしょう。

あるいは、メニューを即決することも、決断力のトレーニングになっているのかもしれません。

テニスの松岡修造さんも「レストランでメニューを5秒以内に決める」のをトレーニングの一環として実生活に取り入れていたといいます。

大きなビジネスを動かすお金持ちにとっても、優柔不断は命取り。彼らの決断が早いのはむしろ当然なのです。

そもそも「迷う」という行為そのものを、お金持ちはとても嫌います。

迷えば迷うほど時間は空費されていきますし、人がAかBかで迷うということは、AでもBでも大差ないわけで、絶対にいやなら迷うことはありません。

結果は選んでみて初めてわかることが多く、それなら最初から迷う時間を減らしたほうが合理的です。

袋小路に入り込むくらいなら、直感で決めたほうが無駄な時間を過ごさなくていい ことを、お金持ちは本能的に知っているのです。

年収1億円の人は、電磁波とタバコを避ける

年収300万円の人は、ノイズにさらされている。
年収1000万円の人は、ヨガや瞑想にハマる。
年収1億円の人は、電磁波とタバコを避ける。

「年収1億円あるある」のひとつに「電磁波を気にする」というものがあります。

彼らがタワーマンションの上層階を好むのも、なるべく電磁波に当たりたくないという気持ちの表れでしょう。

私も渋谷のスクランブル交差点やセンター街に行くと、電磁波が飛び交っているのを感じて気分が悪くなってしまいます。

電磁波に限らず、クラクションが派手に鳴っていたり、電話がガンガンかかってきたり、年収300万円の人が好きなパチンコ屋や雀荘などのタバコの煙であふれかえっているような、「ノイズ」たっぷりの環境に、お金持ちは耐えられません。

年収1000万円くらいの人々の間では、マインドフルネスやヨガといったリラクゼーション法が流行しているようですが、いささか対症療法的に思えます。

それをやめた瞬間に、またノイズにさらされるのでは意味がありません。

だからこそ、お金持ちはあらゆるノイズが入る余地のない環境や空間を追求するのです。

「頭の中が空っぽ」というと少しバカみたいですが、いろいろな想念や追い詰められたような強迫観念のない、リラックスした状態で常にいることが、彼らにとってはとても大切なことなのです。

私のクライアントにも、長崎県の五島列島に住んでいる年収数億円の投資家がいますが、本当に楽園のような場所です。

そこに流れるリラックスした時間が、投資の判断によい影響を与えていることは、想像に難くありません。

私自身、2013年に都心から西湘の小田原へ移住しました。

ビジネスで週一程度、東京に行くので今は小田原在住ですが、将来的には京都や札幌や博多や海外を転々としているかもしれません。

やはりゴミゴミとした場所から遠くに行くほど、精神が解放されるような感覚があります。

小田原であれば、まだ東京のことを意識しますが、伊豆半島の下田あたりに2、3日もいると、東京で何が起きても関係ないんじゃないかという気持ちになってきます。

それだけ、体が電磁波やノイズに敏感になってしまったということなのかもしれません。

年収1億円の人は、資格がいらない

年収300万円の人は、資格を取れない
年収1000万円の人は、資格をいっぱい持っている
年収1億円の人は、資格がいらない

年収300万円の人に「勉強が大好き!」という人はあまりいないと思います。

向上心が皆無なのもそれはそれで問題ですが、勉強が大好きだということが必ずしも収入に結びつかないということは皆さんもご存じでしょう。

年収1000万円には「資格マニア」という人々がいて、英語の勉強をしていたと思ったら、ファイナンシャル・プランナーの勉強を始めたりといった具合に、割と節操なく、延々と資格を取り続けていたりします。

こうなると勉強自体が目的になってしまって、そのあとどうしたいのかがまったくわかりません。

年収1億円の人は資格を取りません。

不動産屋なのに宅建を持っていないというケースは結構ありますし、中古車の買取をしている企業の社長が免許を持っていないというケースもありました。

早い話が、免許を持っている人間が社員にいればいいだけです。

これは極端なケースかもしれませんが、一見必要そうな資格でさえ、持っていなくてもビジネスはバンバンできるわけです。

考えてみれば、世の資格マニアは「誰かに雇ってもらうためのパスポート」として、資格を頑張って取得しているようなところがあります。

一方、「自分で何かをやる」と決めているお金持ちにとって、資格は無数にある手段のひとつでしかありませんから、必ずしも資格は必要ないのです。

もちろん、資格を取ることや、勉強すること自体を否定するつもりはありません。

むしろ、収入を増やすために必要な勉強は積極的にすべきでしょう。

しかし、勉強している状態がずっと続いてしまったり、「まだ自信がないからもっと勉強しなくちゃならない」などと考えてしまうのは問題だと思います。

英語が必要なビジネスで、自分が上手に英語を話せないのであれば、通訳を雇えば済む話です。

経営学を学んだり、資格を取ってからでないと起業できない……というのも大きな誤解です。

大企業のなかで経営幹部層を狙ったりするのであれば、MBAの資格や本格的な勉学が必要とされる場合もあるかもしれませんが、そうでない人には「そんなことを考えているヒマがあるなら、さっさと動け」とアドバイスしたいです。

あなたの取得した資格は、なんのご利益もない「御守り」にすぎないかもしれないのですから。

年収1億円の人は、なぜケータイに出ないのか?
水野俊哉(みずの・としや)
1973年生まれ。作家、出版プロデューサー、経営コンサルタント、富裕層専門コンサルタント。現在は自ら立ち上げた出版社2社、飲食業のオーナー業の傍ら、執筆やコンサルティング、出版プロデュース業を営んでいる。国内外問わず富裕層の実態に詳しく、富裕層を相手に単にビジネスにとどまらない、個人の真に豊かな人生を見据えたコンサルティング・プロデュースには定評がある。
※画像をクリックするとAmazonに飛びます