今日は幾分暖かく、冬らしくないのですが、会社に着く時間でも真っ暗で米国も冬時間となり、社の時計の時報もクリスマスソングになり、冬支度となりました。株式市場は先週末に急反発となったものの、米国では特に貿易摩擦懸念が薄れたというような意識もなかったことで大きく売り直されました。米国の中間選挙の結果次第では波乱もありそうだということで持高調整の売り買いが中心となっているようです。

好調な決算を発表するものも多く、昨日発表されたソフトバンク(9984)の決算は非常に良い決算となりました。ただ、気になるのはファンドの評価益が中心ということです。10月に入ってから米ハイテク銘柄は大きく売られており、その分、ファンドの評価益も減っているはずということなのです。年金などもそうですが、投資ファンドの評価も近視眼的に見てはいけないので、ここで評価益が減ったからどうだということですが、ソフトバンクのファンドで保有している米ハイテク銘柄の中には9月末の株価から25%下落しているものや12~13%下落しているものもあり、単純にここでの評価益を株価に反映させるというのはどうかと思います。投資ファンドを中心とした会社に投資をするのであれば、そのファンドに合わせた期間での投資を考えた方が良いと思います。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(画像=PIXTA)

日経平均は大きな動きで右往左往しています。米国の中間選挙が終わり、決算発表が出揃うまでは落ち着きのない相場ということになりそうです。好調な決算を発表しても、米中貿易摩擦問題などの影響がどこまで見られるかということでもあり、好業績に素直に反応できないということもありそうです。

決算発表が本格化するなかで好調な決算でも売られる銘柄も見られます。どのように反応して良いのかわからずに右往左往するようなものも多くなっているのですが、ここまでの動きを見ていると、好調な決算だからと言って決算発表から継続的に買われるというよりは、ここまで売られ過ぎているか、買われ過ぎているかという株価の水準で方向が決まっているような感じです。

米国の中間選挙での波乱が懸念されて、好決算銘柄でも買い切れないというものも見られます。米国でアップルが大きく売られており、アップル関連銘柄などは売られそうです。引き続き森永乳業(2264)などの食品株やJT(2914)などの高配当利回り銘柄に注目です。芳しくない決算を発表した日水(1332)なども大きく売られ、底堅さが見られれば反発もありそうですが時間もかかりそうです。逆に買われていなかった極洋(1301)などが連れ安となると反発も期待できそうです。

極洋(1301)はいっこうに下げ止まらず下値を試す動きになっています。ここから昨日の高値を抜けてくるようであれば、底入れ感がかなり強まると思います。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。