(本記事は、中田宏氏の著書『忙しい人のための死ぬまで太らないカラダの作り方』アスコム、2018年4月24日刊の中から一部を抜粋・編集しています)

朝食は毎日、同じものを食べ続けるだけでよい

忙しい人のための死ぬまで太らないカラダの作り方
(画像= Roman Samborsky/Shutterstock.com)

朝食は、一日のスタートを切るための大切なスイッチである。

人間はだれでも、朝起きた時は頭が「ボーッ」としている。人間の脳はブドウ糖をエネルギー源として使っているのだが、そのブドウ糖が寝ている間に使われて足りなくなってしまうからだと聞いた。

脳のエネルギー源となるブドウ糖を朝食でしっかり補給し、脳とカラダをしっかり目覚めさせて、私は一日の活動のスイッチを入れる。そのために、ブドウ糖が多く含まれているご飯などの主食をきっちりと摂る必要がある。

朝食を摂って脳とカラダを目覚めさせることで、昼間の活動を精力的に行うことが夜の熟睡にもつながる。朝起きて、昼間に活動し、夜に熟睡するという生活のリズムを整えるためにも、朝食を欠かさないことは大事なのだ。

●朝は日本の発酵食品を食べる

私は、妻の作る朝食を約25年間、メニューを大きく変えることなく続けている。私にとって朝食は、一番心が落ち着く極上の食事だ。そしてなにより、メニューを変えることなく食べ続けている朝食のおかげで、時に暴飲暴食をしながらも、私はいま元気に、健康に、活動を続けられているのだと思っている。早速、私の朝食メニューを紹介しよう。

変わることなく続いていると言ったが、正確には少しだけメニューは変わってきた。

結婚したころの朝食は、干物と卵納豆、海苔、味噌汁、ご飯だった。

10年前に海苔のかわりにひじきを食べるようになり、5年前に干物をやめた。

そして2年前から野菜ジュースとヨーグルトがメニューに加わった。1年前かららっきょうも入った。

ということで、今の朝食は、卵納豆、味噌汁、ご飯、ひじき、らっきょう、野菜ジュース、ヨーグルトというメニューだ。

基本的に変わらないのは、朝食は和食で、ご飯が中心のメニューだということだ。私にとって、和食は、味噌汁をすすった時など、たとえ忙しい朝でも心が落ち着く一日の始まりだ。

特に味噌汁と納豆は日本の誇る発酵食品だ。味噌には、高血圧予防、抗がん作用、コレステロールの抑制、老化防止、美肌効果、消化促進効果があるという。

納豆菌は、整腸作用のほか、ビタミンB1、B6などのビタミンB群も豊富でエネルギーの代謝をサポートし、ナットウキナーゼは血栓を溶解する働きを持つ。(納豆は、心臓病で薬を服用している人は要注意)

朝は、まずコップ3杯の水を飲め!その後もとにかく飲むのだ!

起床して朝食前に口にするのが水だ。

寝ている間に口内が乾燥したり、唾液の分泌量も減っているから、朝は口内に雑菌が繁殖している。

また、寝汗で体内の水分が不足しがちになっている。朝起きても、臓器はすぐには活動しない。寝ている間に変化した体内をリセットして、臓器にスイッチを入れるために、まず水分を摂る。

●寝起きの水3杯で体内スイッチを入れる

朝起きたらまずうがいをする。うがいは、乾いた口内を潤して、口内の雑菌を洗い流す効果がある。

私の場合、歯磨きは朝食後だ。歯磨きは口内に残った食べかすを除去するためでもあり、結果、その後に食べ物を安易に口にしたくなくなるから。

うがいをしたら、コップ3杯の水を飲む。1杯が200mlなので600ml飲む。前日に飲んだお酒がまだカラダの中に残っていることもある。

寝汗で体内の水分量が減り、カラダの中に残ったアルコールで、寝起きの時の血流は決してほめられた状態でない。

そこで、コップ3杯の水で、血液をカラダ全体に巡らせるためのスイッチを入れる。一気に飲み干して、血液がカラダ全体に巡り、脳細胞を活性化させる。

胃の中に染み渡った水は、消化器官に刺激を与えて、蠕動運動を促す。お腹の中がキュルキュルと動き出すのも分かる。寒い冬はお湯を足して温かい水にして飲む。

温かい水が強過ぎない刺激を与えてくれる。胃腸が働けば、それからの朝食もおいしく食べられる。そして便通の刺激になる。

朝食でも、野菜ジュース、味噌汁を飲む。さらに朝食後にはウコンの粉を溶かした水と煎茶を飲んでいるから、朝の1時間で飲む水分量は1Lに達している。

●水分補給は風邪予防にもなる

1日を通しても、できるだけ水分を摂ることを意識している。水分を摂ることで新陳代謝がよくなり、血液がサラサラの状態を維持できる。さらに消化を助けるなどの効果がある。

子どものころ、母から「水を飲みなさい」とよく言われていた。特に風邪を引いた時など体調を崩すと、毒素を早く外に出すために「飲めるだけ水を飲みなさい」と言われて育った。

水分を摂ること、布団の中で暖かくしてたくさん汗をかくことで治していた。尿が黄色いと水分が足りていないせいだと、子どものころから言われていた。

体調を悪くしてから水分を摂るのではなく、水分を摂ることで風邪を引きにくくすることもできる。

日ごろから患者に接する医者が毎度、風邪などに感染していたらきりがない。医者が、毎日患者と接していても風邪に感染しないのは、まず手洗いを励行し粘膜を触らないようにすること。

また、うがいをしたり、水などを1口飲んだりしてウイルスを飲み込んで死滅させるらしい。

トイレに行く回数を減らすために水分を過分に摂ることを控える医師もいる。しかし飲まないまでも、喉を潤すことを心がけているという。

それは、ウィルスは乾燥に強いため、逆に体内の加湿を高めることで、ウィルスを体内に取り込まないようにするということを聞いた。

私も滅多に風邪を引かない。風邪やインフルエンザ予防に、普段から気をつけていることのひとつが、水分をよく飲むことだ。

忙しい人のための死ぬまで太らないカラダの作り方
中田宏(なかだ・ひろし)
シンクタンク「日本の構造研究所」代表の傍ら、各地で講演活動を行う。「ウェークアップ!ぷらす」(日本テレビ系)など数多くのテレビ番組、YouTube「中田宏チャンネル」での政治・経済の分かり易い解説には定評がある。鍛えられた体は雑誌やテレビでも紹介され話題に。青山学院大学卒業後、松下政経塾を経て28歳で衆議院議員に当選、通算4期務める。37歳で横浜市長に就任し、改革を断行して破綻寸前の財政を再建した。

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