2018年は、日経平均株価が2月と9月に高値を付けたものの、2017年ほどの勢いの強さはなく、投資家としては混沌とした1年になったという方も多いのではないでしょうか。では、2019年の株式相場は、どうなるのでしょう。2019年に注目すべき分野・銘柄とともに紹介していきましょう。

2019年は投資としては厳しい一年になる可能性も?

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(写真=Bart Sadowski /Shutterstock.com)

まずは、全体感の解説をしましょう。結論から言うと、2019年は、相場全体としては、軟調になる可能性があります。

その大きな要因の一つが消費税増税です。2019年の10月に消費税が10%になることが決まっています。現在様々な対策がなされていますが、基本的には消費税増税の後は景気が冷え込む傾向があります。

もう1つ懸念されているのは、世界経済が減速傾向にあることです。現在、中国はアメリカとの貿易戦争で景気は軟調に推移していますし、ヨーロッパでも景気はピークアウトしています。さらに、利上げにより、今まで好景気で世界経済を牽引してきたアメリカの経済成長が鈍化する可能性があります。こういった世界経済の減速は外国の機関投資家が多い日本の市場にも大きな影響を与えます。

これらのリスク要因があるため、2019年も2018年同様、厳しい相場になる可能性があります。無理な投資は控える方が良いかもしれません。

2019年注目の分野はここだ!

しかし、全体の動きが悪くても、個々で見ていくと、チャンスがある銘柄というのは隠れています。テーマ別に、注目の銘柄を紹介しましょう。

●消費税増税関連
まずは、消費税増税関連です。消費税増税の前には、駆け込み需要というものがあります。この駆け込み需要が期待できる企業は、利益や株価の伸びが期待されるかもしれません。具体的には、家電業界であるヤマダ電機<9831>やエディオン<2730>、高額消費が期待できる三越伊勢丹ホールディングス<3099>やJ.フロントリテイリング<3086>は注目と言えるでしょう。

●東京五輪関連
2020年に迫った東京五輪についても、注目される銘柄というのはあります。建設関係は一段落ついた面もありますが、実際に五輪開始のタイミングでは、大きな電力需要が予想されます。そのため、復配を目指す東京電力<9501>などは、2020年を見据えると、買いどきかもしれません。また、外国と東京をつなぐ、東日本旅客鉄道<9020>や、京浜急行電鉄<9006>も、2020年にかけての上昇が期待されます。さらには、外国人が多く東京に来ることから、電子決済のニーズも増えてくることが予想されます。例えば、Paypayを保有しているヤフー<4689>、ソフトバンクグループ<9984>、またLINE<3938>などにも注目したいところです。

●大阪万博関連
建設・不動産関連で狙うのであれば、2025年の大阪のほうが、チャンスが大きいかもしれません。大阪に本社がある中堅ゼネコンの南海辰村建設<1850>や淺沼組<1852>などは、大阪万博関連で今後伸びてくる可能性があります。また、大阪で多くの不動産を保有する、阪急阪神ホールディングス<9042>も注目の企業といってよいでしょう。

●サイバーセキュリティ関連
IT化、キャッシュレス化が進む中、サイバーテロをどう防ぐか、というのは今やITに関わっていれば避けられないテーマとなっています。2019年には、サイバーセキュリティに関する関心はさらに高まってくるでしょう。サイバーセキュリティ関連銘柄であるセキュアヴェル<3042>やテリロジー<3356>などに注目してもよさそうです。

投資を行う際には、経済のイベントに注目するのもあり

2019年は、これまでのような景気拡大期が続くわけではなさそうです。そのため相場自体も決して楽観視できるものではありません。

しかしながらそうした中でも駆け込み需要や大阪万博など、明るいニュースというのもあります。相場全体が厳しい時はこういったイベントに注目して関連銘柄を探してみるのも良いかもしれませんね。(提供:JPRIME


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