コインランドリーの店舗数は、右肩上がりで伸びています。厚生労働省の調査によると、1997年の1万739店から2013年には1万6,693店まで拡大。16年間で約6,000店も増えています。直近の店舗数は「2万店前後あるのではないか」という業界関係者もいるようです。コインランドリー店が広がっている背景と、投資メリットを解説します。

コインランドリー店が急増している背景とは?

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(写真=jafara /Shutterstock.com)

最近、キレイで広いコインランドリー店をよく見かけるようになったな……。自動車で郊外をドライブしていて、このトレンドに気づいた方も多いのではないでしょうか。乾燥機付きの家庭用洗濯機があるにも関わらず、コインランドリー店が増えている理由としては、次の3つが挙げられます。

1つ目は、共働き世帯の存在です。共働きだとたまった洗濯物を週末にまとめて洗うことが多くなります。家庭用洗濯機だと容量が小さく、小分けにして繰り返し洗わなくてはなりませんが、業務用洗濯機なら一気に処理できて時間の節約になります。

2つ目の理由は、業務用乾燥機の高い能力です。電気の熱で乾かす「家庭用乾燥機」と、ガスの火力で乾かす「業務用乾燥機」では、後者が圧倒的にパワフルです。仕上がりがサラッとしているため、家に乾燥機があってもコインランドリーを使うという方も多いようです。

3つ目の理由としては、寝具などのダニ退治です。さまざまなメディアを通して、「天日干しよりも乾燥機で仕上げるのがダニ退治に効果的」と取り上げられたことも、市場拡大の追い風になっていると考えられます。

コインランドリー・ビジネスは未経験者にもはじめやすい

投資のしやすさも、コインランドリー店が急増している大きな要因です。フランチャイズや専門コンサルのサポートを受ければ、未経験者でもスムーズにスタートしやすいといえます。主な投資メリットには、次のような点が挙げられます。

・手間がかからない。主な業務は店内清掃と集金だけ
・スタッフが常駐しなくていい。人件費がかからない
・ランニングコストが少ない。主なものは洗剤代と光熱費
・一般的に利益率が高い。初期投資を短期間で回収しやすいなど

なお、通常コインランドリー店の出店にかかる初期投資は、1店舗あたり数千万円といわれます。洗濯機や乾燥機などの寿命は、メンテナンスをしっかりすれば、数十年使えるケースも多いようです。

コインランドリー・ビジネスはとくに地方でニーズが高い

もともとコインランドリー店は、地方で強いビジネスといわれてきました。その背景には、「都会に比べて共働き世帯が多い」「車社会なので大量の洗濯物を持ち運びやすい」などが挙げられます。地方の中でも、とくに冬に洗濯物が乾きにくい雪国と相性がよいといわれてきました。

こういった背景があるので、投資先は地方や郊外が第一候補になります。エリア選びの注意点としては、コインランドリー店が急増しているため、飽和状態のエリアも出始めています。そのため、対象エリアのコインランドリー店出店状況をしっかりリサーチすることが大事です。

大都市でのコインランドリー・ビジネスの可能性

最近では、大都市でのコインランドリー・ビジネスを追求する投資家も出始めています。コインランドリー店は、利益率は高いものの売上規模が大きくないため、テナント料が高い大都市には合わない面もありました。

しかし、人口減少社会の影響により、大都市でもテナント料や地代が下がるエリアも出てきています。手頃な場所さえ見つけられれば、採算が合う可能性もあります。合わせて、首都圏では高層マンションの上階だと洗濯物を干すベランダがないので、コインランドリーのニーズは確実にあるでしょう。

コインランドリー店成功のためのノウハウは、大都市と地方で違う部分もあります。大都市で出店したい場合は、大都市を得意とするフランチャイズや専門コンサルをパートナーとして選ぶのが賢明です。

文・J PRIME編集部

(提供:JPRIME

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